ブドウ‘ピオーネ’二期作栽培の経営的評価

タイトル ブドウ‘ピオーネ’二期作栽培の経営的評価
担当機関 岡山県農業総合センター農業試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者 山本晃郎
小野俊朗
発行年度 1999
要約 ブドウ‘ピオーネ’の二期作栽培は、労働力と追加投資の面で生産者が導入しやすい作型であり、経済性の面でも既存の加温作型に比べて高い優位性と安定性をもつ。そのため、ブドウ作経営の展開に大きく寄与する栽培法である。
背景・ねらい  本県の果樹栽培は、作業が一時期に集中するために労働ピークを形成しやすいとともに規模拡大に伴う樹園地分散化の進行という課題を抱えるため、規模拡大が容易に進まない状況にある。そのため、この両課題を同時に解決し、生産者の所得向上に寄与することが期待できるブドウの二期作栽培の体系化に目途がついたことから、経営への導入可能性について明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 供試品種は本県主力品種‘ピオーネ’であり、二期作栽培体系は6月(一作目)と12月(二作目)の年2回収穫体系である。
  2. 作業は、一作目時は4月と6月に、二作目時は9月と12月にそれぞれ労働ピークを形成するが、一方の作が他方の作の労働ピークを押し上げることがなく、既存の加温一作型(6月収穫)の1.7倍の労働量の増加で済む(表1)。
  3. 既存の加温一作型からの移行を想定した場合、本栽培法は固定資本の追加投資を必要とせず、生産者の新たな経済的負担を伴わない。
  4. 10a当たり所得は 2,567千円、時間当たり所得でみると 2,927円になり、労働生産性は一般の勤労者と比較しても十分高い。さらに、損益分岐点分析を行うと経営安全率は22.8%になり、経済性の面で既存の加温一作型に比べて高い優位性と安定性をもつ(表2)。
  5. 以上の結果を基に線形計画法で最適経営モデル(家族労働力 2.5人)を作成すると、本県の各既存作型だけによる経営モデルの1.6倍に相当する 9,036千円の所得が可能になることから、ピオーネ専作によるブドウ作経営の展開に大きく寄与する栽培法である(表3)。
成果の活用面・留意点
     本評価は、ピオーネの健全な樹体(耐用年数12年)を前提にしたものである。そのため、生育不良樹等への本栽培法の導入は樹体への生理的負荷が大きくなることが予想され、それに伴う収量・品質の低下、および栽培管理労働量の増加をまねくことに留意する必要がある。

図表1 210798-1.jpg
図表2 210798-2.jpg
図表3 210798-3.jpg
カテゴリ 規模拡大 経営管理 経営モデル 栽培技術 栽培体系 品種 ぶどう

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