カキ「西条」の加温栽培における炭酸ガス施用による増収及び熟期促進効果

タイトル カキ「西条」の加温栽培における炭酸ガス施用による増収及び熟期促進効果
担当機関 島根県農業試験場
研究期間 1998~2000
研究担当者 山本孝司
持田圭介
発行年度 1999
要約 カキ「西条」の加温栽培における開花期から着色初期までの炭酸ガス施用 (設定濃度1,500ppm)は、果実の熟期促進と収量増加、さらには純生産量の増加に有効である。
背景・ねらい  カキ「西条」の加温栽培では、開花期を30~50日前進できるものの、果実は夏季の高温期に成熟をむかえるため着色が進まず、収穫期は露地栽培より1週間程度しか早くならない。さらに、加温栽培において毎年10a当たりの収量を3t程度得ようとすると、徐々に樹勢の低下が認められる。そこで、熟期の促進と樹勢維持による高位安定生産を目的とした、炭酸ガス施用の効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 開花期から着色初期に1,500ppmの設定濃度で炭酸ガス施用することにより、収量が10%程度増加する(表1)。
  2. 果実の成熟は炭酸ガス施用により促進され、収穫盛期が5~7日早まる(図1)。
  3. 炭酸ガス施用により純生産量が増加し、特に地下部で顕著であることから、養分吸収や同化養分の蓄積が促進され、樹勢の維持に効果がある(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 開花期から着色始期まで、晴天日は朝方3時間程度、曇天日は終日施用を行う。また、晴天日の高温障害を防止する目的から、ハウスのサイド及び谷もしくは妻部分に自動換気装置を設置する。
  2. 着色始期以降の施用は果実に結露しやすく、波線状汚損果の発生を助長するのでさける。

図表1 210820-1.jpg
図表2 210820-2.jpg
図表3 210820-3.jpg
カテゴリ かき 高温対策

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