コシヒカリの育苗箱全量施肥の施肥適量

タイトル コシヒカリの育苗箱全量施肥の施肥適量
担当機関 京都府丹後農業研究所
研究期間 1999~1999
研究担当者 河瀬 弘一
杉本 充
発行年度 1999
要約 沖積砂壌土における、5月上旬植コシヒカリ稚苗栽培の育苗箱全量施肥の適量は、慣行施肥窒素量の70%である。本施肥量で慣行施肥並みの収量が得られ、食味値も向上する。
背景・ねらい  米の産地間競争の激化に伴って、良食味生産技術の重要性が増すとともに、担い手不足による農地集積や大規模農家の営農支援技術としての省力・低コスト技術の確立が求められている。
 そこで、施肥の省力化と減肥による良食味米生産技術を確立するため、育苗箱全量施肥技術について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 育苗箱全量施肥専用肥料「苗箱まかせN400-100(LPコート100タイプ、40-0-0)」を施用した苗は、葉色がやや濃くなるが、慣行育苗の苗と同等の苗質である。欠株率は慣行育苗苗並で、田植の精度は慣行苗と同等である(表1)。
  2. 試験を実施した沖積砂壌土において、慣行施肥並の収量を得るためには、育苗箱全量施肥の施肥窒素量は慣行施肥の30%減が適当である。5月上旬植コシヒカリ稚苗栽培での1箱当りの施肥量は、10a当り使用箱数を20箱とした場合、肥料量で約700gである(表2)。
  3. 育苗箱全量施肥は、出穂後の肥効が慣行施肥に比べてやや低く推移することから、米粒中の蛋白質含量が低く、食味値も高くなる(図1、表2)。
成果の活用面・留意点
  1. コシヒカリの省力、良質米生産のための施肥技術として活用できる。
    育苗センターへの導入を検討することによって、地域稲作の省力化、良質化が期待できる。
  2. 本試験で使用した育苗箱専用肥料は窒素成分しか含まれておらず、他成分の補給のため耕起前にシリカリンを80kg/10a施用する。

図表1 210895-1.jpg
図表2 210895-2.jpg
図表3 210895-3.jpg
カテゴリ 肥料 育苗 シカ 省力化 施肥 低コスト 良食味

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