タイトル |
水稲品種「ひとめぼれ」の収穫適期 |
担当機関 |
山口県農業試験場 |
研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
森岡徹文
斉藤康正
小林行高
藤岡正美
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発行年度 |
1999 |
要約 |
良質、良食味の極早生品種「ひとめぼれ」の収穫適期は出穂後積算気温が900~1,000℃、株当たり青み籾率13~23%である。
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背景・ねらい |
米の過剰基調が続き、米価が低迷する中で、平成10年度奨励品種に採用された良食味品種「ひとめぼれ」の品質低下を防ぐため、収穫時期と収量、品質との関係を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 「ひとめぼれ」を5月中旬に、1株3本、栽植密度22.2株/㎡で稚苗移植した。出穂期は7月28日で、出穂後の積算気温850℃、950℃、1,050℃、1,1150℃を目安に刈り取った。
- 出穂後積算気温が853℃では、未熟粒の割合が高い上に、登熟歩合が低く、低収である(表1)。
- 出穂後積算気温が1,038℃では、登熟歩合は高まり収量も高くなるが、乳白粒が増え、1,147℃では、着色粒、胴割粒が増え、品質が低下する(表1)。
- 以上のことから、収穫早限は出穂後積算気温900℃、株当たり青み籾率約23%、晩限は積算気温1,000℃、株当たり青み籾率約13%である(表1、2)。
- 株当たり青み籾率は、出穂後積算気温が950℃までは株内の最長稈3穂の青み籾率よりやや低い値で推移するが、1,038℃以降はほぼ同じ値である(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 「ひとめぼれ」の収穫適期の指標となり、品質(検査等級)の低下を防止することができる。
- ㎡当たり籾数が2万8千粒程度での成績であり、生育量が小さいほど収穫早限は早まり、逆に、生育量が大きくやや倒伏している場合にはやや収穫早限が遅れる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
水稲
品種
良食味
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