胚培養によるナガイモ新品種候補「園試1号」

タイトル 胚培養によるナガイモ新品種候補「園試1号」
担当機関 鳥取県園芸試験場
研究期間 1999~1999
研究担当者 下中雅仁
森本隆義
川上和博
前田英博
大村修司
鷹見敏彦
発行年度 1999
要約 ナガイモとイチョウイモの人工交配条件を明らかにするとともに、胚培養法を開発した。また、得られた交雑種の形質調査を行った中から、粘りが強く、かつ比較的短い「園試1号」を選抜した。
背景・ねらい  鳥取県中部の砂丘地帯では、古くからナガイモが栽培されている。昭和48年頃までは「早掘り砂丘ナガイモ」として比較的高い単価で販売されていた。しかし昭和50~60年代になると、青森県をはじめとする競合産地の大増産、及び鳥取産ナガイモは長大であるが折れ易く、また、粘りが弱い等の欠点のため単価が低迷し、近年は栽培面積が減少している。そこで雄株であるナガイモと、雌株であり粘りが強く短型のイチョウイモとの交雑により、短型で粘りが強いナガイモを育成する。
成果の内容・特徴
  1. イチョウイモの雌花は一日中開花しているが、ナガイモの雄花は午前5時から7時の間に開花するので、この時間に交配を行うことが必要である。
  2. 交雑種子を土壌に播種した場合の発芽率は7%であるが、交雑種子より成熟胚を摘出し、ショ糖3%を添加したMS培地で胚培養を行うと発芽率が36%に向上する(図1)。
  3. 胚培養の培地にトランスゼアチンを0.1mg/l 添加することによって、胚の発芽率は79%と飛躍的に向上する(図2)。
  4. イチョウイモとナガイモの交雑により112個体の雑種が得られ、これらの中から粘りが強く、比較的短い円筒型の交雑種「園試1号」を選抜した(図3)。
  5. 交雑種「園試1号」の粘度(粘りの強さ)を粘度測定器 で測定すると33.0 Pa・sであり、在来ナガイモの粘度17.6 Pa・sより約2倍強い(表1)。
  6. 交雑種「園試1号」の担根体の重量は1,315gであり、在来ナガイモの1,356gと同等である(表1)。交雑種「園試1号」の担根体の全長は76.4cmであり、在来ナガイモの81.8cmより約1割短い(表1)。

成果の活用面・留意点
  1. 交雑種「園試1号」は品種名を農家等より公募して平成11年度に種苗登録の申請を行う予定である。
  2. 今後は、交雑種「園試1号」の種苗供給方法を検討する。

図表1 210914-1.jpg
図表2 210914-2.jpg
図表3 210914-3.jpg
図表4 210914-4.jpg
カテゴリ いちょう 新品種 播種 品種

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