タイトル |
‘毛馬’キュウリ果実テクスチャーの接ぎ木導入に伴う変化 |
担当機関 |
大阪府立農林技術センター |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
森下正博
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発行年度 |
1999 |
要約 |
‘毛馬’キュウリをカボチャに接ぎ木栽培した結果、果実品質に差が生じ、自根に比較し、果実の果肉部および胎座部の歯切れ(脆軟性)が低下する傾向が認められる。
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背景・ねらい |
‘毛馬’は大阪市都島区の毛馬町において、徳川時代に早熟栽培に用いられたとされる半白系キュウリである。果実は細長く肉質が脆軟で一種独特の風味があり、奈良漬けに珍重されたと言われている。今後、なにわの伝統野菜として推進するため、土壌病害等に対する生産安定化を図るには接ぎ木栽培が不可欠である。そこで、果実テクスチャーに及ぼす台木の影響を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 果実中央部をコルクボーラー(No.6)で横方向および縦方向に打ち抜き、1cmの厚さに表皮有、表皮無と縦方向に調整した果肉の硬度を歯型押棒B、また、果実中央部を1cmの厚さに輪切りにし、果実の果肉部および胎座部を3mmの針による進入度と進入弾性用棒3mmによる脆さの応力をレオメーターで測定する(図1)。
- 生果実のそしゃく時の硬さは、果実表皮のある横皮有区は品種間差は認められず、約500gの硬さである。表皮を除去した横皮無区では、‘青垣三尺’が416gと最も果肉が硬く、‘オーシャン’、‘大仙節成り2号’は柔らかく、‘毛馬’、‘毛馬’黒ダネ接ぎ木、‘台湾毛馬’間には差がなく中程度の硬さである。縦方向では‘台湾毛馬’が190gとやや硬いが、その他の品種間には差が明瞭でない(図2)。
- 進入度によるテクスチャーにも品種間差があり、‘毛馬’自根区の果肉部および胎座部とも硬さは高く、他品種に比較し歯切れが良い傾向が認められる(図3)。
- 果実の脆さについても品種および台木間に差が認められ、‘毛馬’では接ぎ木により果肉部および胎座部の歯切れが悪くなる傾向があり、台木の中では‘黒ダネ’および‘ビッグベイン輝虎’でその傾向が顕著である(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 果実の脆軟性が接ぎ木栽培で低下するため、歯切れを保つには自根栽培が望ましい。
- 土壌病害の恐れのあるほ場にあっては、新土佐台木を用いる。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
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品種
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