シュンギク心枯れ症発生株の形態的特徴

タイトル シュンギク心枯れ症発生株の形態的特徴
担当機関 大阪府立農林技術センター
研究期間 1999~2001
研究担当者 山崎基嘉
森井正弘
発行年度 1999
要約 シュンギク心枯れ症を発生した抽だい株は、草丈・茎長が低く、花芽の発達が遅れるが、葉を多く展開する。そして、障害葉が多い株ほど展開葉が多く、栄養生長が過多な株ほど心枯れ症を起こしやすい傾向を示す。
背景・ねらい  カルシウム欠乏によって起こるとされているシュンギクの心枯れ症は、夏期の高温時期の栽培において多発し、生産現場で大きな問題となっている。当所では、特定の花芽分化期に高温条件を与えることによりこの症状が発生することを明らかにしているが、心枯れ症の発生と生育との関連については不明な点が多い。
 そこで、心枯れ症が発生しやすく、かつ抽だいが起こりやすい3月は種の作型でシュンギクを栽培し、5月中旬に抽だい株を用いて心枯れ症の発生と生育との関連を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. シュンギク心枯れ症の発生株は、草丈・茎長が低く、花蕾径が小さいが、展開葉数が多い(表1)。
  2. 心枯れ症の発生株では障害葉数と展開葉数との間に有意な正の相関があるが、障害葉数と花蕾径、障害葉数と茎長の間には有意な相関は認められない(表2)。
  3. 展開葉数別に心枯れ症発生株の割合を調査した結果、展開葉数が多い株ほど心枯れ症を発生している割合が多い(図1)。
  4. 以上のことから、シュンギク心枯れ症は要素欠乏による単純なメカニズムで発症するのではなく、株ごとに異なる栄養生長の程度が発症に関与し、栄養生長が旺盛で葉が次々と分化する株ほど発症が促進される可能性が高い。
成果の活用面・留意点
  1. 葉茎菜類の心枯れ症発生機構解明の一助となる。

図表1 210937-1.jpg
図表2 210937-2.jpg
図表3 210937-3.jpg
カテゴリ しゅんぎく

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