タイトル |
小型容器で栽培した花壇用苗物の特徴 |
担当機関 |
兵庫県立中央農業技術センター業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
神戸 隆
和田 修
岩井 豊通
小山 佳彦
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発行年度 |
1999 |
要約 |
花壇用苗物は小型容器で栽培することにより生育は抑制されるが、ポットに見合った草姿となる。特に、地上部の小さい品目や生育初期から開花する品目では適応性が高い。また、花壇定植後は慣行とほぼ同等の生育を示す。
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背景・ねらい |
新規大規模産地の台頭により花壇苗の価格は低下傾向を示している。そこで、低コスト化を図る手段として、単位面積あたりの栽培苗数を増やすために、用いる容器を慣行の 9cmポットから 7.5cmポット、6cmポットへと小型化することについて検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 供試したベゴニア、ビンカ等10品目の内ほとんどは、栽培容器を慣行の9㎝ポットから7.5㎝および6㎝ポットへと小型化することによって生育の抑制がみられる。この傾向は地上部が大きくなるものほど強く現れる(図1)。しかし、生育が強く抑制される品目でも地上部とポットの大きさと比較すると十分な草姿となる(表1)。
- とりわけ、マトリカリアやフロックスなどの地上部のボリュームが小さいものは、ポットと地上部のバランスがよくなるために、小型容器で栽培がより適している(図1)。
- また、生育初期から開花する夏秋出荷のミムラスは、小型容器で栽培すると慣行の9㎝ポットよりも早くポットに見合った大きさとなるために、出荷を早めることが可能になる(表2)。
- 栽培容器の小型化によって生育が抑制された品目でも、花壇定植後は慣行の9㎝ポットに近い生育を示す(図2)。
- パンジーでは栽培容器を小型化することによって開花が遅れるが、その他の品目では開花時期に対する影響はみられない(データ略)。
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成果の活用面・留意点 |
- 栽培容器を小型化するほど乾燥しやすくなるために、かん水には注意が必要である。
- 6㎝ポットでは地上部が大きくなるとかん水時に転倒しやすくなるため、E&Fやマット給水を利用することが望ましい。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
乾燥
栽培技術
出荷調整
低コスト
パンジー
フロックス
ベゴニア
マトリカリア
ミムラス
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