タイトル |
バラのホームユース用切り花の効率的生産技術 |
担当機関 |
兵庫県立中央農業技術センター農業試験場 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
岩井豊通
小山佳彦
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発行年度 |
1999 |
要約 |
アーチング仕立てで栽培したバラ‘バレリー’を花頂部から50cmの位置で連続採花することにより、単位面積当りに得られる切り花本数及び切り花総重量が増加して、ホームユース用切り花が効率的に生産できる。
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背景・ねらい |
バブル崩壊以降、バラ切り花は業務用需要が低下し、価格の手頃なホームユース用が伸びている。バラのホームユース規格は長さが30~50cmと規定されているが、現状は品質の劣る2級品がホームユース用として流通している。そこで、ホームユース用切り花の消費を一層拡大するために、長さ50cmで品質の高いバラ切り花を効率的に生産できる栽培技術を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- フロリバンダ系品種‘バレリー’をアーチング仕立てで栽培し、採花枝の蕾が通常の切り前になった時に、花頂部から50cmの長さで収穫する(1番花)。次に採花母枝から伸長してきた枝を再び花頂部から50cmの長さで収穫する(2番花)。次の採花母枝から伸長してきた枝を葉腋部で収穫(3番花)した後、母枝を株元まで切り戻す(図1)。
- 収穫期間中(12月から翌年8月まで)のベンチ1㎡当たりの切り花本数は、50cm連続採花区では 713本になり、慣行の基部採花区に比べて約18%増加する(図2)。
- 切り花総重量(切り花重量×切り花本数)は、50cm連続採花区では19.4kgになり、慣行の基部採花区に比べて約4%増加する(図3)。
- ホームユース切り花の規格を実際栽培では少し余裕を持たせて50~59cmとすると、この規格に適合する切り花の収穫割合は50cm連続採花区では73.8%、慣行の基部採花区では29.3%になる(図4)。
- ホームユース規格の切り花本数は、50cm連続採花区では 526本/㎡になり、基部採花区の177本/㎡に比べて約3倍になる(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- スーパー等の量販店との契約栽培や直接販売ルートでの普及が期待できる。
- 3番花以降を望む場合、樹高が高くなすぎて作業性が悪化する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
効率的生産技術
栽培技術
なす
ばら
品種
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