タイトル |
水稲「秋の詩」の高品質安定生産技術 |
担当機関 |
滋賀県農業総合センター |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
吉岡ゆう
中川淳也
鳥塚 智
北浦裕之
|
発行年度 |
2000 |
要約 |
「秋の詩」の施肥は、10a当たり窒素成分量で全層施肥においては基肥2~3㎏、最高分げつ期追肥2㎏とし、側条施肥では肥効調節型肥料で基肥3~4㎏とする。そして、穂肥は3~4㎏を出穂前25日と出穂前18日に分施するか肥効調節型肥料で出穂前25日に3㎏とする。
|
背景・ねらい |
水稲「秋の詩」は、主食用として高い評価を得ているが、普及にあたり、食味関連形質に配慮した、安定的に収量を確保できる施肥法を検討する。
|
成果の内容・特徴 |
- 全層施肥における基肥量は、10a当たり窒素成分3㎏に比べて2㎏でも収量の低下はなく、稈の伸長が抑制される(表1)。
- 全層施肥における最高分げつ期追肥は、10a当たり窒素成分3㎏では2㎏に比べ倒伏が大きい(表1)。
- 側条施肥における速効性肥料の基肥量は、10a当たり窒素成分2~3kgでは4㎏に比べ収量が低下する。また、速効性肥料では穂肥前の栄養凋落がみられ全層施肥に比べ低収である(表1)。
- 側条施肥における基肥肥料は、肥効調節型肥料を用いると穂肥前の葉色値が向上し栄養改善を図ることができ、速効性肥料に比べ増収する(表1)。
- 穂肥の10a当たり施肥窒素量は、速効性肥料、肥効調節型肥料の何れを用いても、3㎏で、倒伏程度が軽微となる稈長90㎝以下、10a当たり600㎏以上の収量水準を満たす(表1)。
- 穂肥は、分施すると一回施用に比べ増収する。また、白米蛋白含有率は分施しても1回施用とほとんど差が無い。しかし、側条施肥では地力がやや高い場合では、分施による増収効果はみられない(表2)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 地力の高い地帯では、稈長90㎝を目処として倒伏回避に重点をおいた施肥量とする。
- 平成13年3月改訂の県稲作指導指針の施肥基準に反映させる。
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
カテゴリ |
肥料
水稲
施肥
良食味
|