タイトル |
割り接ぎ用簡易接ぎ木器具によるなすの接ぎ木作業 |
担当機関 |
大阪府立農林技術センター |
研究期間 |
2000~2000 |
研究担当者 |
高浦裕司
森川信也
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発行年度 |
2000 |
要約 |
なすの割り接ぎ作業において、なす、トマト用に開発した穂木、台木形成器具を使用すると、手作業の6割程度に作業時間を短縮でき、かつ、手作業より作業精度が向上する。
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背景・ねらい |
当所で開発した個別農家でも利用できる小型で操作が簡単な割り接ぎ用穂木形成器具と台木形成器具の実用性を明らかにする。
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成果の内容・特徴 |
- 穂木形成器具は、作業台上に置いて使用できる小型の器具で、穂木の胚軸を上方から器具に挿入し、穂木先端部を引っ張れば穂木をくさび形に形成できる。また、台木形成器具は、作業者が片手で持てる軽量な器具で、台木の胚軸の切断部位を器具で挟んで手を握れば、苗上部を切断し、胚軸に縦の切り込みが入る(図1・図2、表1)。
- 穂木形成時間は1本当たり8.3秒で、手作業の半分以下の時間に作業を短縮できる。また、台木形成時間は1本当たり7.5秒で、穂木同様手作業の半分以下に作業を短縮できる(表2)。
- 穂木形成・台木形成・クリップ掛けの一連の接ぎ木工程を作業者1名が行う場合、手作業の6割程度に作業時間を短縮できる(表2)。
- 器具を使用すると、穂木苗ではくさび角、台木苗では切り込み深さのばらつきが手作業に比べ小さく、両器具とも高い作業精度を有しており、手作業と同等の高い活着率が得られる(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
作業人員に余裕がある場合は、器具の持ち替えを省くため、穂木形成、台木形成、クリップ掛けの一連の接ぎ木工程を作業者が分担する組作業が適している。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
くり
台木
接ぎ木
トマト
なす
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