スターチス・シヌアータ培養苗の低温処理と冷房育苗による抽だい開花促進

タイトル スターチス・シヌアータ培養苗の低温処理と冷房育苗による抽だい開花促進
担当機関 和歌山県農林水産総合技術センター
研究期間 1999~2000
研究担当者 上山茂文
伊藤吉成
上島良純
発行年度 2000
要約 スターチス・シヌアータの培養苗は、発根順化後に低温処理(2℃、30日、明条件)を行い、その後冷房育苗を行うことにより抽だい開花が促進され、採花が10日~30日早くなり、年内採花本数が増加する。低温処理後の冷房育苗温度は昼温25℃、夜温15~20℃が適当である。
背景・ねらい  本県の主要品目であるスターチス・シヌアータは、培養苗の導入割合が高いが、購入前の温度管理等に起因する抽だい不良株の発生がしばしば問題となる。そのため、発根及び順化後の培養苗を生産者が購入し自家育苗する場合が多くなっている。そこで培養苗の自家育苗における低温処理及び冷房育苗温度が抽だい開花に及ぼす効果を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 発根順化後の培養苗に育苗開始時から冷房育苗(昼温25℃/夜温15℃、25日間)あるいは、低温処理(2℃、300~800 lux 照明、30日間)後冷房育苗を行うことにより、「サンデーライトブルー」では、低温無処理、常温育苗に比べ抽だいが1ヶ月程度早まる(表1)。
  2. 低温処理と冷房育苗の併用により、冷房育苗のみに比べて採花開始が、「サンデーライトブルー」では30日、「ミリオンブルー」では10日程度早くなり、両品種とも年内採花本数及び総採花本数が株当り3~5本程度多くなる(表2)。
  3. 「サンデーライトブルー」では、低温処理後の冷房育苗温度は昼温を25℃とした場合、夜温は20℃で抽だいが早くなり、苗の葉数が増加する。また、年内採花本数および総採花本数は、夜温10℃では少ないが、夜温20℃及び15℃では多くなる(表3、表4)。

成果の活用面・留意点
  1. 冷房育苗と低温処理の併用については、期間、温度、品種間差等の検討が必要である。
  2. 冷房育苗コストは20円/株(昼温25℃/夜温15℃)、低温処理コストは8円程度である。

図表1 211124-1.jpg
図表2 211124-2.jpg
図表3 211124-3.jpg
図表4 211124-4.jpg
カテゴリ 育苗 温度管理 コスト スターチス 品種

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