フリージア抑制栽培における高温貯蔵木子利用による切花品質の向上

タイトル フリージア抑制栽培における高温貯蔵木子利用による切花品質の向上
担当機関 大阪府立農林技術センター
研究期間 1999~1999
研究担当者 豊原憲子
発行年度 1999
要約 フリージア木子は収穫後30℃で貯蔵することにより、木子が硬化するまで定植後の栄養生長能力を維持できる。抑制栽培において、高温貯蔵木子を定植直後に4週間最低15℃に加温することにより、切花品質が向上する。
背景・ねらい  フリージア木子は自家増殖が容易であり、栽培期間の長い季咲き栽培および抑制栽培に利用できる。しかし、軒下などの自然温度下での貯蔵では、定植時期が遅くなるにしたがって、木子が低温に感応し、定植後の生長が衰え、切り花品質が劣る。そこで30℃程度の高温で貯蔵した木子の抑制栽培での利用性を明らかにするとともに、定植直後の加温が切花品質に及ぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 30℃で高温貯蔵した木子を栽培すると、自然温度での貯蔵と比較して切花の草丈、葉数、小花数、切花重が増加し、切花品質が改善できる(表1)。
  2. 30℃で貯蔵した木子は、定植直後最低15℃4週間の加温によりさらに切花が大きくなる(表2)。
  3. 定植が遅くなるにしたがい、葉数、小花数、切花重が増加する。一方、発芽率が低下するとともに、栄養生長しても開花しない株が多くなる(表2)。
  4. 無加温栽培の場合2月上旬の定植で、加温栽培の場合1月下旬の定植で、すべての切り花にグラジオラス咲きと呼ばれる低温の不足による異常開花現象が現れる(表2)。
  5. 正常に開花する定植の限界は、無加温栽培の場合1月下旬、加温栽培の場合は1月中旬で、ともに5月上~中旬に開花する(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 高温貯蔵に際しては、木子を穴あきポリエチレン袋に入れ、過度の乾燥を防ぐ。
  2. 高温貯蔵した木子を1月中旬以降に定植すると、花芽発達時に高温遭遇することがあり、花が下がりやすい。さらに加温栽培では無加温栽培と比較して低温が不足しやすい。加温終了後は十分に換気を行い、ハウス内の気温上昇を抑えるよう留意する。
  3. 開花時期および花下がり・グラジオラス咲きの発現には品種間差がある。

図表1 210946-1.jpg
図表2 210946-2.jpg
カテゴリ 乾燥 グラジオラス 栽培技術 品種 フリージア

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