タイトル |
ヒサカキの枝物栽培法 |
担当機関 |
鳥取県園芸試験場 |
研究期間 |
1999~2000 |
研究担当者 |
亀田修二
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発行年度 |
2000 |
要約 |
ヒサカキの挿し木繁殖では、前年枝をつけた挿し穂を新梢伸長直前の5月上旬にインドール酪酸100ppmに24時間浸漬すると発根率が高まる。株の養成期間は疎植で遮光し、年間総窒素施用量を25kg/10a程度とすると生育が良好となる。
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背景・ねらい |
ヒサカキは中山間地域に自生する常緑枝物で、主に仏事の供花として利用されることから年間を通じて需要が多い。しかし、一般には自生地で山どりされておりその栽培法は明らかにされていない。そこで、挿し木による繁殖法と本ぽにおける株養成法について検討を行った。
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成果の内容・特徴 |
- 挿し木繁殖は、前年枝を付けた挿し穂をインドール酪酸100ppmに24時間浸漬処理することで発根率が高くなる(図1)。挿し木の適期は新梢伸長直前の5月上旬である(データ省略)。
- 栽植密度は疎植(1,300株/10a)とするのがよい。密植(2,600株/10a)とした場合は、個体の生長に伴い隣接する株同士で枝葉が接触するため樹冠の拡大が抑制される(表1)。
- 施肥時期を越冬後(4月)、6月、9月、降雪前(12月)の年4回とした場合、年間総窒素施用量は25kg/10a程度とすることで、生育が良好となる(表2)。
- 高温期の葉焼け防止のために遮光処理(遮光率60%)を施すと、生育は良好となり樹冠が拡大する(表3)。ただし、通年遮光すると徒長枝の伸長により草姿が乱れるため、遮光は夏期のみ(6~9月)にとどめる(データ省略)。
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成果の活用面・留意点 |
- 中山間地域全域を対象地域とする。
- ほ場は排水良好で西日の当たらない所を選定する。
- 冬期間の積雪による枝折れは生育を著しく停滞させるため、雪囲い等の雪害対策を行う。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
挿し木
施肥
中山間地域
繁殖性改善
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