タイトル | フィールドサーバを活用した農作業緊急情報通報システム |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 | 2001~2003 |
研究担当者 |
小林恭 行本修 佐々木豊 谷脇 憲 平藤雅之 深津時広 |
発行年度 | 2003 |
要約 | フィールドサーバ(圃場内無線LANシステム)を活用してトラクタ等の乗用農機の転倒事故やオペレータの不調等の作業中の緊急事態を通報する装置。ネットワークカメラの画像による状況確認とGPSによる位置の特定も基地局側で行うことができる。 |
キーワード | トラクタ、転倒事故、緊急通報、無線LAN、フィールドサーバ |
背景・ねらい | トラクタ等の農用車両の転倒事故を携帯電話を利用して自動通報する個別農家を対象とした装置の開発を行った(平成13年度研究成果情報)。法人等による作業者や機械の集中管理を想定した形式での利用や携帯電話が利用できない場面に対応するため、通信手段として無線LANを活用し、ネットワークカメラやGPSにより事故の状況や位置の確認ができる緊急通報システムを開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 本装置はトラクタに載せる装置(車載型フィールドサーバ)と基地局に設置する転倒監視装置から構成される。車載型フィールドサーバは、無線LANユニット、HUB、計測用 Webボード(フィールドサーバエンジン)、転倒判定回路等から構成される(図1)。転倒の判定は平成13年度の成果情報と同様、2組の傾斜センサと転倒判定回路で行う。また、エマージェンシーSW、アナログ入力13ch、デジタル入出力8chを有し、GPSユニット、2台のネットワークカメラが接続できる(図3)。 2. 基地局側に設置する転倒監視装置は自動通報装置とコントロールソフトから成り、基地局のパソコンとRS-232Cインターフェースで接続する(図2)。転倒監視装置のコントロールソフトは、車載装置に一定間隔(1秒から60秒)でアクセスして車両の転倒の有無を監視する。車両転倒等の緊急時には車両と基地局の非常灯が点滅すると共に、ブザーが鳴動し、周囲の人間に緊急事態の発生を知らせる(図4)。また、自動通報装置が作動し電話で緊急事態の通報を行う。 3. ネットワークカメラは基地局から画角等のリモートコントロールが可能で、緊急時の状況を確認することができる。画像データは任意あるいは定期的(30秒~60分)に保存することができる。 4. GPS出力は車載型フィールドサーバのシリアルポートに接続し、無線LANを介して基地局に送り、監視画面に位置情報、車速等を表示すると共に、市販の地図ソフト(NMEA-0183フォーマットに対応したもの)で表示を行う。位置情報はログファイルに保存することができる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本システムは法人等における乗用機械の集中管理や、圃場、作物情報のモニタリングにも活用できる。 2. 車載型フィールドサーバのデータは、圃場等に設置した固定型フィールドサーバを経由して基地局に送る。 3. 本システム構成で車載した無線LANの通信距離は最大200~250mである。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | GPS モニタリング |