乗用管理機を利用するトンネル敷設作業技術

タイトル 乗用管理機を利用するトンネル敷設作業技術
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 九州沖縄農業研究センター
研究期間 2001~2003
研究担当者 大塚寛治
石井孝典
新美 洋
久保田哲史(総合研究部)
発行年度 2003
要約 トンネル支柱打ちは、乗用管理機の後部に支柱を懸架させて移動し、その後ろに2人を歩かせて打ち込むようにすれば、市販の支柱打込み機の38~54%の時間で支柱を打つことができる。その後の被覆ビニール張りについても、同様に乗用管理機を利用して展張・紐かけをすることにより、5人組作業の場合1.35h/10aで張ることができる。
キーワード トンネル、作業能率、乗用管理機、ダイコン、キャベツ、サツマイモ
背景・ねらい
トンネル栽培では、トンネル支柱の打込みや被覆ビニール張りに多くの労力と時間を要することが大きな障害となっている。しかし、このトンネルづくりを機械化しようとすると、支柱や被覆ビニール等の資材費を負担しなければならないため、機械化のためにまわせるコストは大幅に制限される。
そこで、手持ちの機械を汎用利用してコスト面での負担をかけないようにしてトンネルを省力的につくれる技術を開発する。
成果の内容・特徴 1.
乗用管理機(或いはトラクタ)の後部にトンネル支柱を乗せる台(図1(A))を取付けて運ばせ、その後ろに2人を歩かせて支柱を打込むようにすれば(図1(B))、10アール当たり0.9~1.3時間の能率で支柱を打つことができ、作業時間を市販の支柱打ち機(2.36h/10a)の38~54%に短縮できる(表1)。
2.
被覆ビニール張りは、トンネル支柱載せ台をビニール巻筒把持台(図2(A))と載せ替え、乗用管理機を支柱を跨ぐように走行させてビニールを展張する。その際、ビニール固定用紐を結束した左右一対のプラ杭(図2(B))を展張と同時に2~3人で仮挿して行くことにより、風の影響を受けずに作業できる(図2(C))。5人組み作業の場合、10アール当たり1.35時間でビニール張りを終えられる(表2)。
3.
ビニール巻筒把持台の後方に吊るされている半円形の金枠(図2(A))は、引き出されてくるビニールを風の影響を受けずに支柱上に案内するためのものであり、毎秒5m位の風があっても安定して展張・被覆できる。ビニール巻筒は、その心棒の一端に取り付けられている圧縮バネによって回転抵抗がかかるようになっており、ビニールを適度な力で張ることができる。
成果の活用面・留意点 1.
トンネル栽培の省力化・面積拡大技術として活用される。
2.
プラ杭には被覆ビニールにかける紐を予め結んでおく必要がある。この紐付きプラ杭の準備には1対当たり約1分を要する。
3.
被覆ビニール張りでは、トンネル支柱を跨いで走行できる車高をもつものであれば、乗用管理機でなくても良い。
図表1 211316-1.gif
図表2 211316-2.gif
図表3 211316-3.gif
カテゴリ 機械化 キャベツ コスト 省力化 だいこん

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる