タイトル | 大豆や水稲の植被率をデジタルカメラで簡便に測定するシステム |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 | 2003~2007 |
研究担当者 |
大嶺政朗 帖佐 直 細川 寿 木村昭彦(木村応用工芸) 柴田洋一(帯広畜産大学) |
発行年度 | 2004 |
要約 | デジタルカメラで大豆や水稲を分光撮影した画像から、PDAにて植物体のみを抽出することで植被率を算出できる計測システムである。安価にシステムを構築でき、小型軽量なため携帯して簡便に調査できる。 |
背景・ねらい | 大豆や水稲の生産では圃場内の生育むらが、収穫物の品質むらに直接影響するため栽培期間中における生育量の把握が重要である。水稲や大豆の生育量としてLAIや植被率などを計測・推定できる市販の測定器が数種類あるが、導入コストや計測条件・仕様などの面で営農現場などにおける利用は少ない。そこで、改造した市販のデジタルカメラとPDAを用い、圃場に携帯して一人で簡便に植被率を測定できる技術を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 図1)。システム全体が作業着のポケットに入るほど小型軽量であり、圃場に携帯して一人でも簡便に植被率の調査ができる安価な計測システムである。 2. 表1)。露出時間などの撮影条件は自動設定されるため、操作は容易である。PDAには本システム用に開発した画像処理ソフトウェアが入っており、キーボードレスで全ての操作ができ、屋外での調査に適している。 3. 図2左)。撮影可能面積は約1㎡である。撮影された近赤外画像は、植物体のみが明るく地上面などは暗くなっており(図2中央)、SDメモリカードにてカメラからPDAに転送する。 4. 図2右)。また、(4)任意領域で抽出(四角形または円形)・回転することもでき個体毎の調査などが可能である。二値化の閾値は、判別分析法(大津の方法)を用い自動決定している。 5. 図3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 支持フレームを装着した作業機械にカメラを搭載して計測可能である。 2. 高照度条件では、乾燥した畑土や麦稈、葉上の影などが誤差となる場合があるが、遮光や散水などによってそれらの反射光量を減らすことで誤差を軽減できる。 3. (有)木村応用工芸にて市販されている。 |
カテゴリ | 画像処理 乾燥 コスト 水稲 大豆 |