タイトル | 播種と苗箱の後片づけのいらない水稲の「箱なし苗」移植栽培法 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 | 2002~2004 |
研究担当者 |
岡田謙介 小倉昭男(生研センター) 松崎守夫 中西一泰(全農) 白土宏之 北川 寿 鈴木光則((株)山本製作所) 鈴木政広((株)山本製作所) |
発行年度 | 2004 |
要約 | 苗箱を使わない水稲の「箱なし苗」移植栽培は,苗マットが軽く、農家による播種や苗箱の片づけが不要であり、慣行育苗法より省力的で軽作業である.「箱なし苗」栽培は慣行の土付苗より欠株率がやや高いが,収量と品質は同等であり,土付苗の替わりに利用できる。 |
背景・ねらい | 水稲の移植栽培では、担い手の高齢化や経営規模の拡大に伴い、育苗・移植作業の省力化、軽作業化が求められている。土を苗箱に詰めて育苗する慣行の方法では、忙しい春に播種をしなくてはならず、苗が重く、移植後に苗箱の回収、洗浄、保管が必要であるなど、労働時間、労働強度ともに負担が大きい。そこで、苗箱を使わず、片づけ不要な「箱なし苗」移植栽培法を開発する。また、「箱なし苗」栽培の省力性と収量性を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 図1)。 2. 図1)。種子付きマットは吸水すると根が張るまでは持ち運びが困難なため、育苗器は使用できない。苗は稚苗を目標に育苗するが、浸種乾燥種子を使用するため育苗日数はやや長く必要である。 3. 表2)。なお移植時には苗マットを丸めて運搬する。 4. 表3)。 5. 表3)。また、収量、品質も土付苗とほぼ同じである。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 平置き出芽法で育苗している農家ならば新たな設備投資をほとんどせずに導入できる。 2. 苗丈が伸びにくいので、保温に注意し、十分に潅水する。 3. 種子付マットは、農協等でもみがら成型マット製造プラントの後ろに種子付きマット製造機(開発中)を連結して製造する予定である。 4. 種子付きマットのコストは、育苗培土を購入する場合と同程度になると試算されている。 |
カテゴリ | 育苗 乾燥 経営管理 コスト 省力化 水稲 播種 |