営農計画のための農業技術体系データベースシステム

タイトル 営農計画のための農業技術体系データベースシステム
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究期間 2004~2005
研究担当者 松下秀介
前山薫(岩手県農研)
南石晃明
法隆大輔
本田茂広(MSS(株))
発行年度 2005
要約  農業技術体系データベースは、農業生産に関わる投入・産出量を農作業スケジュールと関連づけて体系的に蓄積・共有することができる。データベース構築から営農計画作成までを統合化・システム化することで、多様な営農リスクを考慮した営農計画作成が可能になる。
キーワード 農業技術体系、営農計画、データベース、営農リスク
背景・ねらい  新たな経営展開を前提にした営農計画を作成する場合には、新規導入作物の作業時期・時間や収量・価格、新規導入機械の能率や価格などの農作業から経営収支までの総合的なデータが必要になる。しかし、これらの新技術や新作物のデータは経営内部には蓄積がないため営農計画を作成するには農業技術体系データベースが必要になる。また、データベースの構築から営農計画作成までの一連の手順をシステム化する。
成果の内容・特徴 1.
農業技術体系データベースは、農薬や肥料などの農業資材の価格・投入量・費用、農業機械や施設などの価格・耐用年数・減価償却費・性能、労働時間、作物の在圃期間、収量や販売価格など、生産から財務まで広範囲なデータを農作業スケジュールと関連づけて蓄積・共有できる。本データベースは営農計画作成のほか、開発技術の経営評価、農業生産の環境影響評価などにも活用できる。
2.
農業技術体系データベースから、栽培する作物・品種を選択し、栽培面積を入力するだけで、必要となる耕地面積、作業時間(人力・機械作業)、農業機械・施設の台数、資材投入量などの生産情報が算出できる。また、投入資材経費などの変動費、減価償却費などの固定費、旬別のキャッシュフローや経営収支などの財務情報が算出できる(図1)。これらの営農指標データは、WebブラウザやMS-Excelに出力・表示できる。
3.
営農指標データブック(MS-Excel)から営農技術体系評価・計画システムFAPSに必要なデータを取り込み、経営目標、経営資源量、降水量データなどのデータ設定することで、収益リスクや作業リスクなどの営農リスクを考慮した最適な営農計画を作成することができる(図1)。FAPSは全国約700箇所に試験配布・実証試験済みである。
4.
農業技術体系データは、農業技術体系データブック(MS-Excel)で作成し、データの資材等の名称統一ツール、XML化ツール、DB登録ツールを用いてデータベースへ登録される(図2)。岩手県では水稲から園芸、畜産にわたる8部門52品目125体系のデータベース構築している。山口県等他の都道府県でもシステムの利用が始まっている。
成果の活用面・留意点 1.
農業技術体系データブックや営農技術体系評価・計画システムは、MS-Windows PC上で作動し、MS-Excel(Ver 2000 以降)が必要である。農業技術体系データベース(Web版)は、Linux サーバで作動し、Webサービス(SOAP/XML)およびPostgreSQLデータベース(7.4.7-1.FC3.2)の作動環境が必要である。
2.
営農技術体系評価・計画システムや関連ツール(4本)の利用、農業技術体系データベースシステム(プログラム)本体の入手には、利用申請が必要である。
3.
農業技術体系データブックは各都道府県が作成する。岩手県版データベース(試験運用中)はhttp://fsdb.dc.affrc.go.jp/で無料体験でき、営農指標出力例も閲覧できる。
図表1 211521-1.gif
図表2 211521-2.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 経営管理 データベース 農薬 品種

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