タイトル | 追従型野菜運搬車 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター |
研究期間 | 2001~2005 |
研究担当者 |
(株)クボタ (株)筑水キャニコム 安食惠治 貝沼秀夫 久保田興太郎 金光幹雄 栗原英治 青木 循 長木 司 文明農機(株) |
発行年度 | 2005 |
要約 | 本運搬車は、野菜の収穫機に自動追従して、収穫物の運搬を行うことができる。収穫機の走行にあわせてクラッチの断続、操舵、速度調節を行い追従する標準タイプと、クラッチの断続を行い追従する簡易タイプがある。 |
キーワード | 野菜、収穫、運搬、追従 |
背景・ねらい | キャベツ収穫機やネギ収穫機など野菜の収穫機が開発・実用化され、徐々に生産現場での利用も進んでいる。収穫機を利用した収穫作業をより効率的に行うため、運搬車との組み合わせ利用も試みられているが、収穫機と運搬車のオペレータがそれぞれ必要である。そこで、簡易な構造で収穫機に追従し、効率的な収穫・運搬作業が可能な追従型の運搬車を開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 本運搬車は、野菜の収穫機に追従するためのコントロールユニットを搭載しており、収穫機の走行にあわせてクラッチの断続、操舵、速度調節を行い追従する標準タイプと、畝溝を走行し収穫機の走行にあわせてクラッチの断続で追従する簡易タイプがある(図1、表1)。 2. コントロールユニットは、連係部、検出部、制御部から構成されており、連係部はロープ等で収穫機と連結される部分で、所定以上の無理な張力が働くと、クリップが外れ連結を解除する構造を備えている。検出部は、収穫機と連結された連係部の動きをリミットスイッチ等で検出し、それにともない制御部が電動のアクチュエータを作動させ、運搬車の走行クラッチを操作して追従走行させる。標準タイプの場合は、連係部が左右に引かれる方向もリミットスイッチで検出し、それに応じてサイドクラッチを操作して操舵制御を行うことができるとともに、連係部の引かれる程度に応じて、ワイヤとリンク機構を介してエンジンアクセルを操作し速度調節を行うことができる(図2)。 3. ほぼ水平なほ場において、500kgを積載した状態で、標準タイプの最大追従速度は0.40m/s、簡易タイプでは履帯が畝溝を走行する状態で0.14m/sである。 4. 標準タイプをネギ収穫機に追従させたとき、一人でも収穫・運搬作業が可能であり、運搬車が収穫機に近接して追従しているため、収穫物の積み替えが容易である。 5. 簡易タイプをキャベツ収穫機に追従させたとき、収穫機単体での利用と比較して、運搬・移動等の部分の作業時間が軽減され、作業能率が向上する(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 平成18年に市販化する予定である。 2. 追従での利用はほぼ水平なほ場の場合に限る。 3. 簡易タイプの追従は、畝溝に沿って履帯が走行できる場合に限る。 4. 旋回、後進時は収穫機と切り離して利用する。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | キャベツ くり 市販化 収穫機 ねぎ |