タイトル | トラクタの操舵力・操作力の測定方法 |
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担当機関 | 安全試験室 |
研究期間 | 2004~2005 |
研究担当者 |
積 栄 高橋弘行 杉浦泰郎 清水一史 高橋正光 塚本茂善 水上智道 |
発行年度 | 2005 |
要約 | 欧州指令に基づくパワステアリング非作動時のハンドル操舵力測定についてけん引桿と供試機中心軸が常に同一直線上となるようなけん引方法を用い、同じくレバー類操作力測定について開発したアタッチメントを用いると、精度良く効率的に測定が可能である。 |
キーワード | 型式検査、欧州指令、操舵力、操作力、乗用トラクタ |
背景・ねらい | 欧州指令75/321/EEC(98/39/EC)及び80/720/EEC(97/54/EC)に基づくハンドル操舵力及びレバー類操作力について、精度良く効率的に測定する方法を確立する。操舵力は、欧州指令では、パワステアリング作動時・非作動時の、直進走行から半径12m円周上走行まで操舵した際の最大操舵力を測定する。後者についての具体的な試験方法は明記されていないが、一般には機関停止・被けん引での測定が認められている。このとき、操舵時のけん引方向が測定結果に影響する可能性があるため、最も簡易な試験方法(けん引車と供試機が同じ軌道上を走行)に比較してより適切なけん引車の軌道を考案する。操作力は、欧州指令では周囲の空間に応じて許容値が定められているが、近年は握り部形状が多様化し、現状のプッシュプルゲージのアタッチメントでは測定しにくいものがあるため、これらに対応して効率的に測定が可能なアタッチメントを検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 当該操舵力測定方法は、(1)欧州指令の要件を満たすような供試機の走行軌道を決める、(2)供試機・けん引車の各部寸法と(1)の軌道から、けん引桿と供試機中心軸が常に同一直線上で、かつ供試機走行速度が全試験行程において10±0.5km/hとなるようにけん引車の走行軌道及びけん引桿長を決める、(3)供試機およびけん引車は、それぞれの軌道上を目視しながら運転し、供試機に装着した市販の操舵力角計で最大操舵力の測定を行う、というものである(図1)。 2. パワステアリング非装備機を用いて、本方法による測定と自走での測定を行ったところ、両者はほぼ同じ結果を示しており、本方法は適当な精度を有している。また、パワステアリング装備機でけん引車の軌道を変えて測定したところ、最も簡易な試験方法(けん引車と供試機が同じ軌道上を走行)までオフセットすると最大操舵力は大きく異なることが示され、本方法の有効性が認められる(図2)。 3. 当該操作力測定用アタッチメント(図3)は、現状のプッシュプルゲージのプッシュ側・プル側の各アタッチメント(金具)に換え、作用部にフレキシビリティを持たせて作用面に滑り止めを施したものである。 4. 本アタッチメントにより、多様な形状のレバー握り部の位置・方向(図4)に対応して適切な測定を効率的に行うことが可能である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 農林水産省の実施する農機具型式検査における取扱試験及び各種鑑定に用いる。 2. 欧州指令に基づく各評価試験の方法として用いる。 3. 当該操舵力測定方法は、前輪駆動解除可能・被けん引可能なものにのみ適用する。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
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