星形ディスクを有したローラによる土塊破砕機構

タイトル 星形ディスクを有したローラによる土塊破砕機構
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 生物系特定産業技術研究支援センター
研究期間 2005~2007
研究担当者 吉永慶太
市来秀之
久保田興太郎
藤岡修
発行年度 2007
要約  畦から土塊や石礫を除去する機械(セパレータ)に用いるローラ軸に高低差と回転速度差を設けることによって、土塊破砕効果が向上し、排出土を減少させることが可能である。
キーワード ソイルコンディショニング、セパレータ、バレイショ、ローラ軸高低差、ローラ回転速度差
背景・ねらい  バレイショ生産において、土塊や石礫を予め畦から取り除き土壌の環境を整えることで、規格内収量の増加、収穫作業性の向上を図る、新生産技術(ソイルコンディショニング)体系が導入されつつある。畦から土塊や石礫を除去する機械(セパレータ)は、現在輸入機のみで、土塊破砕機能を高めるための構造が複雑であり、低コスト化のために簡素化が求められている。そこで、簡易な構造で効果的な土塊破砕を行い、排出土を減少させる方法を見いだすため、室内基礎実験装置を用い、ローラ軸間の高低差と回転速度差が土塊破砕に及ぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 室内基礎実験装置は、土塊供給部、土塊破砕部等からなり、土塊破砕部は、星形ディスクを有する12本のローラで構成する。偶数番目のローラは、奇数番目のローラに対して、軸距を変えずに軸心を高くし、回転速度を変えることができる(図1、図2)。破砕土は各ローラの間隙から落下し、それぞれ別々に回収する。落下しなかった土塊は排出土として装置後方より回収する。
  2. 排出土の質量割合は、ローラ回転速度が210rpmの条件で、偶数番目のローラ軸心を60mm、115mm高くすることにより、ローラ軸間の高低差0mmと比較して、それぞれ50%、95%程度減少する(表1)。
  3. 排出土の質量割合は、ローラ軸間の高低差0mmの条件で、奇数番目のローラの回転速度に対し偶数番目を10%減速することにより、全ローラ回転速度が210rpmと比較して、破砕土の平均土塊径を変えずに、40%程度減少する(表1)。
  4. 奇数番目に対し偶数番目のローラの軸心を高くして、かつ、その回転速度を減速させることにより、少ないローラ数で供給土塊を破砕することができる(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. バレイショ生産等に適したセパレータの構造の簡素化に活用できる。
  2. 予め石礫を除き成形された褐色低地土を供試した場合の室内基礎実験結果であり、本成果を適用したセパレータを用いて圃場での効果の検証が必要である。
図表1 211648-1.jpg
図表2 211648-2.gif
図表3 211648-3.gif
カテゴリ 低コスト ばれいしょ

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