タイトル |
大豆の汚粒低減のためのコンバイン収穫条件と大豆クリーナの利用法 |
担当機関 |
畑作部 |
研究期間 |
1999~1999 |
研究担当者 |
関口 健二
宮本 裕之
原 圭祐
原 令幸
竹中 秀行
白井 和栄
|
発行年度 |
1999 |
要約 |
大豆のコンバイン収穫では最下着莢位置と刈り高さの差が5cm以上、茎水分40%以下では損失や汚粒の発生が少なくなる。また、汎用コンバインより豆用コンバインの方が汚粒の発生が少ない。さらに、大豆クリーナ処理後の汚れ指数は処理前の約半分となる。
|
背景・ねらい |
道央・上川地方における豆用コンバインおよび汎用コンバインでの収穫損失、汚粒発生を低減するための作物条件や作業条件を明らかにする。大豆クリーナでは湿式、乾式の子実水分の相違による汚れ除去程度を検討し、その利用法を明らかにする。
|
成果の内容・特徴 |
- コンバイン収穫
1)汎用コンバインでは主茎長が55cm以上であれば穀粒損失割合は5%以下である。豆用コンバインでは主茎長が40~45cm程度と短い場合でも穀粒損失割合は少ない。 2)汎用コンバインでは「最下着莢位置と刈り高さの差」が5cm以上であれば刈り取り部損失は4%以下と少ないが、5cm以下では損失が急増する危険性が高い。豆用コンバインではその差が5cm以下の場合でも刈り取り部損失は少ない。 3)汎用コンバインでは茎水分40%以下であれば汚れの発生が少ないが、40%を越えると汚れ指数2.0以上の著しい汚粒が発生する危険性が高い。豆用コンバインでは茎水分が50%を越えても汚れ指数は2.0以下である(図1、3)。 4)コンバイン収穫後の大豆の汚れ指数が0.5程度と少ない時、汎用コンバインと豆用コンバインの汚れ指数はほぼ同じである。汚れ指数が1.0以上の時、汎用コンバインより豆用コンバインの汚れ指数が小さく、汚れの発生が著しいときほどその指数差は大きい(図2)。
- 大豆クリーナ(表1)
1)湿式クリーナ(J-18S)は処理量600~800kg/hで連続運転が可能であり、処理時の大豆はコンバイン収穫直後が望ましく、クリーナ処理後の外観品質は良好である。処理前の大豆の汚れ指数は平均1.44、処理後の指数低下は平均0.75である。 2)乾式クリーナ(MC-45)は300~400kg/hのバッチ式連続運転が可能であり、処理時の大豆水分は16%以下が望ましく、クリーナ処理後の外観品質は良好である。処理前の大豆の汚れ指数は平均1.72、処理後の指数低下は平均0.96である。クリーニング時間は7~10分程度、回数は1回で十分である。
|
成果の活用面・留意点 |
- 道央・上川地方における大豆のコンバイン収穫に利用できる。
- 大豆クリーナによる汚れ除去作業の目安となる。
- クリーナ処理前に夾雑物や土塊などを取り除くことが必要である。
平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分 課題名:道央・上川地方における大豆の高品質コンバイン収穫技術-大豆の省力・多収栽培技術(補遺)-(指導参考)
|
図表1 |
 |
図表2 |
 |
図表3 |
 |
図表4 |
 |
カテゴリ |
くり
大豆
多収栽培技術
|