抵抗性品種「根育31号」と土壌酸度調整の併用によるジャガイモそうか病の防除

タイトル 抵抗性品種「根育31号」と土壌酸度調整の併用によるジャガイモそうか病の防除
担当機関 馬鈴しょ科
研究期間 1999~1999
研究担当者 千田圭一
相馬 潤
田中文夫
美濃健一
発行年度 1999
要約 抵抗性品種「根育31号」と土壌pH調整の併用によるジャガイモそうか病の防除効果は単独のそれより優り、生食用ばれいしょとして発病度5(病いも率15%)以下を目標とすると、「男爵薯」の発病度20(病いも率50%)程度までの圃場に適用できる。
背景・ねらい ジャガイモそうか病に対する抵抗性品種「根育31号」および土壌pH調整による防除法が開発された。これらの技術は発病度5(病いも率15%)以下を目標とした場合、男爵薯の発病度が10(病いも率30%)程度までの圃場に適用できるとされている。これらの技術の併用による防除効果を検討し、適用範囲を設定する。
成果の内容・特徴
  1. 土壌酸度調整資材フェロサンド施用により土壌pHを5.0付近に下げた場合、そうか病の防除効果が高い土壌(防除価40~70程度)と低い土壌(防除価2~30程度)がある(表1)。
  2. 前者の交換酸度y1は3以上であり、後者のy1は1以下である(表1)。すなわち、土壌pH調整によるy1上昇が小さい土壌では防除効果が低い。
  3. 抵抗性品種と土壌pH調整を組み合わせることにより、単独での防除効果を上回る防除効果が得られる。しかし、その程度は土壌pH調整による防除効果が低い場合、すなわち、pHを下げてもy1が十分に上昇しない土壌では小さい(表2)。
  4. 土壌pH調整(目標pH5.0)によりy1が十分高くなり、防除価40以上が期待できる圃場において、「男爵薯」の発病度が10~20程度(病いも率30~50%)である場合、土壌pH調整と「根育31号」を併用することにより、食用ばれいしょの許容水準とされる発病度5(病いも率15%)以下に発病を抑制することが可能である。(図1)
成果の活用面・留意点
  1. 生食用ばれいしょとして発病度5(病いも率15%)以下を目標とすると、「根育31号」と土壌pH調整の併用は、前回作付け時における「男爵薯」等の罹病性品種の発病度が10~20(病いも率30~50%)程度の圃場に適用できる。
  2. 「根育31号」と土壌pH調整を併用する場合、土壌pH調整による効果が十分でない土壌があるので、その適否を事前に判定する必要がある。

平成11年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:抵抗性品種と土壌酸度調整の併用によるジャガイモそうか病の防除効果(指導参考)
図表1 212159-1.gif
図表2 212159-2.gif
図表3 212159-3.gif
カテゴリ 病害虫 抵抗性品種 ばれいしょ 品種 防除

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