タマネギ新品種候補系統「イオマンテ(T-422)」

タイトル タマネギ新品種候補系統「イオマンテ(T-422)」
担当機関 北海道農業試験場
研究期間 2000~2000
研究担当者 伊藤喜三男
駒井史訓
室 崇人
小谷野茂和
中野雅章
田中静幸
土肥 紘
入谷正樹
野口裕司
発行年度 2000
要約 タマネギ「イオマンテ(T-422)」は中生であり、既存中生品種よりもL大以上(球径が8cm以上)比率が高く、やや高い貯蔵性を備えていることから、年内から翌春までの出荷期間に対応した一般青果用品種として、全道のタマネギ栽培地帯に導入可能である。
背景・ねらい 「イオマンテ(T-422)」はタキイ種苗株式会社において育成された、種子親を「Northern系(米国種)」×「Early Yellow Globe 群」の後代から選抜した系統とし、花粉親を「札幌黄」の北見在来から選抜した系統とする中生の単交配一代雑種である。
成果の内容・特徴
  1. 種子特性および苗生育:発芽勢は「カムイ」より高く、「ツキサップ」、「スーパー北もみじ」と同等で、発芽率はこれら3品種と同等に高い。苗の草丈は「カムイ」より低く、葉数及び葉鞘径はこれら3品種と同等である。
  2. 葉部生育:圃場における初期生育及びその後の草勢も比較した3品種より優り、葉色はこれら3品種と同等である。草姿は「カムイ」より開張するが、「スーパー北もみじ」と同等である。葉先枯れは「カムイ」と同等で、「ツキサップ」、「スーパー北もみじ」より少ない。生育盛期の草丈、葉数及び葉鞘径は、「カムイ」と同等である。
  3. 早晩性:倒伏期は「カムイ」より1日、「ツキサップ」、「スーパー北もみじ」より2日早く、中生に属する。枯葉期はこれら3品種よりやや早い。
  4. 耐病性:乾腐病の発生程度は蘭太郎(発生程度が中)よりも低いが、「ツキサップ」、「スーパー北もみじ」より高く、「カムイ」よりやや高い。灰色腐敗病などボトリチス属菌による病害に対しては、「ツキサップ」、「スーパー北もみじ」より発生率がやや低い。
  5. 耐抽台性:「ツキサップ」よりも優れるが、試験期間中に不時抽台の発生はみられず、耐抽台性は明らかではない。
  6. 収量性:平均一球重及び規格内率は「カムイ」並で、「ツキサップ」、「スーパー北もみじ」より優る。規格内収量も「カムイ」並に高い。また、L大球以上(球径が8cm以上)比率は「カムイ」より優る。
  7. 貯蔵性:貯蔵後健全率は高貯蔵性の「ツキサップ」、「スーパー北もみじ」より劣るが、「カムイ」よりやや優る。
  8. 球品質:球の硬さは「カムイ」並で、外皮色は「ツキサップ」より濃いが、「スーパー北もみじ」、「カムイ」よりやや劣る。球の揃いは「スーパー北もみじ」、「カムイ」とほぼ同程度で、皮張りの程度はやや劣る。
成果の活用面・留意点
乾腐病の発生程度はやや低い程度であるので、同病多発圃場での作付けは避ける。
平成12年度北海道農業試験会議成績会議における課題名及び区分
課題名:たまねぎ「イオマンテ(T-422)」(たまねぎ品種試験)(普及奨励)
図表1 212248-1.jpg
カテゴリ 出荷調整 新品種 たまねぎ 品種

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