| タイトル |
中山間地林業の活性化に資する流域管理政策の効果的運用 |
| 担当機関 |
森林総合研究所 |
| 研究期間 |
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| 研究担当者 |
餅田 治之
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| 発行年度 |
1995 |
| 背景・ねらい |
私有林の伐採は所有者の私的な経済活動にゆだねられているため、材価が低い今日の状況では、資源は造成されても伐採はなかなか進まない(図1)。このため流域管理政策に基づいて加工・流通の仕組みを高度化しようとしても、原料供給がネックとなっている。しかし、森林所有者も一定の条件さえ整えば伐採する意向がないわけではない。この点に着目して、今日中山間地域において膨大に蓄積されている人工林資源を有効に利用するため、伐採促進の具体策を提示する。
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| 成果の内容・特徴 |
- 本研究では伐採促進策を、伐採促進の要素、伐採促進の方向、伐採促進の具体策の3段階に分けて提示した(表1)。そのなかには今日の行政施策の枠組みを越えるため、新たな法的枠組みを設定しなければならないものと、既存の施策の枠組み内で実施できるものがある。以下私有林の伐採促進につながる具体策のうち2点を例示する。
- 今日、木材の生産・加工・流通の各過程でコストが縮減されたとしても、その成果は住宅産業や木材流通業に吸収されてしまい、立木価格の上昇として森林所有者に還元されることは困難である。そこで、立木価格を上昇させ所有者の伐採意欲を喚起するためには、所有者側が木材の生産・加工・流通など最終消費に近い事業にまで参入し、利益率の高い部門を自らの事業に包摂する必要がある。木材の価格が安ければ山側自身で加工・消費するという代替構造が構築されることにより、木材加工業の競争的な状況を作ることができ、同時にそれは利益を山側に還元する仕組みとなる。つまり森林組合の加工・流通事業への参入の助成を強化することである。
- わが国の林業に対する助成策には、森林整備計画や林業振興地域整備計画のように、指定された市町村に対する優遇措置があり、一種のゾーニングに基づく助成策が実施されている。そのゾーニングの指定要素に、例えば高級材生産地、並材生産地等のように、木材の生産・加工・流通等に関する経営的視点を組み込むことにより、育林過程と素材生産過程の連続性を確保し、流域内での木材供給を円滑化させることが可能となる。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| 図表3 |
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| 図表4 |
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| カテゴリ |
加工
経営管理
コスト
中山間地域
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