晩生の花壇用チューリップ新品種「砺波育成109号(春万葉)」

タイトル 晩生の花壇用チューリップ新品種「砺波育成109号(春万葉)」
担当機関 富山県農業技術センター
研究期間 1984~2003
研究担当者 川田穣一
浦島 修
馬田雄史
國重正昭
岡崎桂一
村上欣治
今井 徹
辻 俊明
小泉昌弘
木津美作絵
飯村成美
池川誠司
発行年度 2003
要約 花色が明赤色に浅橙色の覆輪で晩生のチューリップ「砺波育成109号」を育成した。本品種は3倍体で茎葉が大型でかつ、強健である。球根生産性が高く、花壇植えに適する。
キーワード 花壇用、チューリップ、明赤色、浅橙色、晩生
背景・ねらい チューリップ品種の中で、晩生品種のカラーバリエーションが少ないことから、花色が赤から橙色で、茎葉が強健な花壇用品種の育成を目標とした。
成果の内容・特徴
育成経過
1984年に茎葉強健で2倍体の「Advance」を種子親、4倍体の「Mrs.J.T.Scheepers」を花粉親とした交配によって得られた実生栄養系の中から選抜した。2001年から3年間、系統適応性検定試験に供した結果、優良と認められた。
特性の概要
  1. 露地での開花期は4月下旬。花色は晩生大型品種には少ない明赤に浅橙色の覆輪。開花時の茎長は50cmを超えるが、茎葉ともに強健で、花壇植えに適する(図1、表1)。
  2. 球根収穫期は6月中旬。主球の肥大性に優れ、安定した球根生産ができる(表2)。
  3. 病害抵抗性検定の結果、球根腐敗病及び微斑モザイク病に対しては対照品種の「Menton」、「Ile de France」より強い。条斑病に対しては、「Menton」より強いが「Ile de France」より弱い(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 日本海側の球根生産地全域に適する。
  2. 晩生種のカラーバリエーション増加に寄与する。
  3. 主球の肥大性が旺盛なことから裂皮球が多く発生する傾向があるので、ほ場の肥培・水分管理に注意する。
  4. 12月出し促成栽培及び3月出し促成栽培には適さない。
図表1 212800-1.png
図表2 212800-2.png
図表3 212800-3.png
図表4 212800-4.png
カテゴリ カラー 新品種 チューリップ 病害抵抗性 品種

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