ビワにおける糖度及び pH果実内分布と果肉切片のサンプリング法

タイトル ビワにおける糖度及び pH果実内分布と果肉切片のサンプリング法
担当機関 長崎県果樹試験場
研究期間 1973~1998
研究担当者 佐藤義彦
寺井理治
稗圃直史
福田伸二
発行年度 1998
要約 ビワ果実の横断面の部位間には糖度及び pH差はないが、縦断面では差が認められるので、糖度では赤道部、pHでは赤道部と果梗部の中間部の果肉をサンプリングすることにより、果実全体の測定値に近似した値が得られる。
背景・ねらい
ビワの果実品質調査において、果実の一部分から果汁を採取し、その糖度あるいは
pH を果実全体の値として代用する方法の開発は、搾汁操作が簡便で調査の効率化に有効である。しかし、その際果実全体を代表する部分から果肉切片をサンプリングする必要がある。そこで、糖度及び
pH果実内分布を明らかにし、果実からの果肉切片の合理的なサンプリング法について検討した。
成果の内容・特徴
  1.  果実赤道部の横断面の部位間には糖度、pH ともに差は認められない(データ省略)。
  2.  縦断面の各部位における糖度は、「田中」では果頂部が最も高く、果梗部に向かうに従って低下するパターンを示すが(表1)、「瑞穂」では有意な差は認められない。また、「瑞穂」では南側の果肉の糖度が北側よりも高いが、「田中」では方位の影響は認められない(図1、表1)。
  3.  縦断面の各部位における pH は、「田中」、「瑞穂」ともに差が認められるが、その分布パターンは異なる(表1)。また、pH には方位の影響はない。
  4.  果実全体の糖度あるいは pH に最も近似する測定値を示す縦断面の果肉部位は、糖度では赤道部、pH では赤道部と果梗部の中間部である。しかし、赤道部の果肉の pH も比較的良く近似するので、赤道部の果肉を供試することで糖度、pH ともに果実全体の値に近い測定値が得られる(表1、2)。
成果の活用面・留意点
  1.  品種によっては方位によって糖度が異なるので、果実赤道部の対角2か所から果肉切片をサンプリングする。
  2.  コルクボーラー等を用いて果肉切片を抜き取り、数果分の切片をまとめてニンニク絞り器等で搾汁して糖度及び pH を測定することにより、果実品質調査を迅速に行うことができる。
図表1 212954-1.gif
図表2 212954-2.gif
図表3 212954-3.gif
カテゴリ にんにく びわ 品種

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