オウトウ品種・系統の自家不和合性遺伝子型の判定

タイトル オウトウ品種・系統の自家不和合性遺伝子型の判定
担当機関 山形県立園芸試験場
研究期間 2000~2004
研究担当者 本間禎明
阿部和幸
西村幸一
発行年度 2001
要約 オウトウ主要品種・系統は、PCR法により8種類の異なる自家不和合性遺伝子型(S遺伝子型)に分類され、交雑試験の結果とよく一致し、同一のS遺伝子型に属する品種・系統は相互に交雑不和合性を示す。
キーワード オウトウ、自家不和合性、交雑不和合性、遺伝子型
背景・ねらい 我が国で栽培されるオウトウ品種は配偶体型自家不和合性を示すため、結実を確保するために授粉樹を混植する。この場合、栽培品種と授粉用品種の自家不和合性遺伝子型(S遺伝子型)が同一であると異なる品種間でも結実しない。したがって、授粉用品種のS遺伝子型が栽培品種と異なることが必須条件となる。
これまでは交雑試験によって各品種の自家不和合性遺伝子型を判定していたが、この方法による判定には長い年月を要する。そこで、PCR法によるオウトウ品種・系統のS遺伝子型の早期判定を試みた。
成果の内容・特徴
  1. 9品種・系統からゲノムDNAを抽出して、Pru-T2とPru-C4R、Pru-C2とPru-C4Rの2組合せのプライマーを用いてPCRを行った。その結果、各品種・系統で2種類、全体では5種類のサイズの異なる増幅バンドが得られた(図1)。
  2. 交雑試験もしくはPCR法によって28品種・系統のS遺伝子型を判定したところ、供試した品種・系統は8種類の異なるS遺伝子型のいずれかに分類された(表1)。同一のS遺伝子型に属する品種・系統間ではほとんど結実が見られず、交雑試験による分類結果とPCR法による結果はよく一致した。
成果の活用面・留意点
  1. PCR法によってオウトウ品種のS遺伝子型を早期判定することができ、判定結果は授粉樹の選定に利用できる。
  2. 「南陽」と「ダイアナブライト」は「佐藤錦」の授粉樹として利用することができない。「香夏錦」は「紅秀峰」の授粉樹として利用することができない。
図表1 213024-1.jpg
図表2 213024-2.jpg
カテゴリ おうとう 品種

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