カキへのわい化遺伝子導入によるわい性組換え体の作出

タイトル カキへのわい化遺伝子導入によるわい性組換え体の作出
担当機関 果樹試験場
研究期間 1999~2001
研究担当者 児下佳子
中村ゆり
小林省蔵
森永邦久
土田靖久
朝倉利員
発行年度 2001
要約 カキ「西条」の種子内胚軸にアグロバクテリウム法によりAgrobacterium rhizogenes由来のrolB及びrolC遺伝子を導入すると、わい性の組換え体を獲得出来る。
キーワード カキ、rolBrolC、わい性、組換え体
背景・ねらい カキは代表的な大型果樹であり、栽培管理作業を省力化するために、低樹高化栽培技術を開発し、作業の効率化を図ることが望まれている。特にカキについてはわい性台木が確立していないため、その早急な開発が望まれている。一般的に果樹はわい性の種を台木に用いるとわい化する傾向があることから、カキにわい化遺伝子を導入して獲得した組換え体を台木利用することで、地上部をわい化させられると考えられる。そこで、カキにAgrobacterium rhizogenes由来のrolB及びrolC遺伝子を導入し、わい性の組換え体を作出することを目的とする。
成果の内容・特徴
  1. アグロバクテリウム法により、カキ「西条」の種子内胚軸にAgrobacterium rhizogenes由来のrolB及びrolC遺伝子を導入し、rolB導入2系統(PB1,PB2)およびrolC導入3系統(PC1,PC2,PC3)を獲得している。
  2. rolB導入系統のうち、PB2は非組換え体より樹高が低い(図1)。また、本遺伝子の導入により葉縁が外側に巻き込む特性を示す。PB2に関しては特にその傾向が強く、また葉の緑色が濃い特性を有する(図3)。
  3. rolC導入個体はいずれも非組換え体よりも樹高が低い(図2)。また、節間長の短縮、葉脈を中心とした縮れがみられ、葉も小さい(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 得られたわい性組換え体を台木利用し、わい性組換え台木が穂木生育に及ぼす影響を明らかにする予定である。
  2. rol遺伝子導入によるカキのわい化機構を解明するための素材となる。
図表1 213038-1.jpg
図表2 213038-2.jpg
図表3 213038-3.jpg
図表4 213038-4.jpg
カテゴリ かき 栽培技術 省力化 台木 低樹高 わい化

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