タイトル | リンゴわい化栽培における生育調節剤及び低樹高化による省力化 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 果樹研究所 |
研究期間 | 2001~2004 |
研究担当者 |
工藤和典(果樹研) 増田哲男 中元陽一 猪俣雄司(果樹研) 藤澤弘幸 別所英男(果樹研) |
発行年度 | 2004 |
要約 | リンゴ「ふじ」わい化栽培において、摘花剤利用により摘果作業時間の約35%、摘葉剤利用により摘葉作業時間の約20%を省力化できる。また、JM7台を用いた低樹高化栽培により脚立を使用しないで主要作業ができ、収穫作業時間の約20%を削減できる。 |
キーワード | リンゴ、ふじ、わい化栽培、摘花剤、摘葉剤、低樹高化、省力化 |
背景・ねらい | 我が国のリンゴ産業は、樹体の老木化や労働者の高齢化などにより生産基盤の弱体化が進行しており、リンゴの摘果や摘葉など栽培管理作業の省力化が強く求められている。そこで、リンゴ「ふじ」わい化栽培において、摘花剤及び摘葉剤の利用による摘果・摘葉作業の省力性、並びに新しいわい性台木JM7を用いた低樹高化による収穫作業の省力性について明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1. 「ふじ」わい化栽培における摘花剤(石灰硫黄合剤、ギ酸カルシウム)の効果は処理区によりバラツキがみられるが、石灰硫黄合剤+ギ酸カルシウム処理区で最も強い摘花効果がみられる。10a当たりの摘果作業時間は、対照区の71.3時間(100%)に対して、処理区は45.0時間(63%)~56.6時間(79%)であり、最大で摘果作業時間の約35%の削減が可能である(表1)。 2. 「ふじ」わい化栽培における摘葉剤(キノキサリン系・DEP水和剤)の効果は、収穫50日前処理、収穫40日前処理の順で、特に、果そう葉で高い。10a当たりの摘葉作業時間は、収穫50日前、又は40日前の摘葉剤処理により摘葉作業時間の約20%の削減が可能である(表2)。 3. 新しいわい性台木JM7を用いた「ふじ」の低樹高栽培では、定植8年生で、樹高2.7m、最高着果部位1.8mであり、脚立を使用しないで主要な栽培管理作業が可能である。また、1トン当たりの収穫作業時間は、一般栽培の3.2時間(100%)に対して、低樹高栽培は2.5時間(79%)であり、低樹高化により約20%の削減が可能である(表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 「ふじ」わい化栽培における主要な栽培管理作業の省力化指標として利用できる。 2. 摘花剤(石灰硫黄合剤とギ酸カルシウムを使用)の経費は、6,600円/10a、摘葉剤(キノキサリン系・MEP水和剤)の経費は、6,000円/10aである(2005年1月)。 3. 摘花剤、摘葉剤の効果は、樹勢、処理時期、気象条件などの影響を受けるので、それにともなって摘果作業や摘葉作業の省力の程度は変動する。 |
図表1 | |
図表2 | |
図表3 | |
カテゴリ | 栽培技術 省力化 台木 低樹高 りんご わい化 |