タイトル | ミカンハダニの有力天敵ミヤコカブリダニは九州のカンキツ園に広く発生している |
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担当機関 | (独)農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 |
研究期間 | 2005~2007 |
研究担当者 |
岸本英成 宮崎俊英(長崎県果樹試) 近藤知弥(佐賀県果樹試) 戸田世嗣(熊本県農研セ果樹研) 山崎礼一(大分県農研セ果樹研) 若月洋(大分県農研セ果樹研) 手柴真弓(福岡県農総試) 杉浦直幸(熊本県農研セ果樹研) 堀江宏彰(鹿児島県農総セ) 本山宏(宮崎県総農試) |
発行年度 | 2007 |
要約 | ミカンハダニに対する有力な天敵として注目されているミヤコカブリダニは、九州地域の慣行防除および減農薬カンキツ園にも広く発生しており、生物的防除資材として活用が期待できる。 |
キーワード | ミヤコカブリダニ、カンキツ、ミカンハダニ、天敵、九州 |
背景・ねらい | ミヤコカブリダニは、難防除害虫であるハダニ類を捕食する天敵として知られている。本種は、1980年代までは全国的に採集例が極めて少ないマイナー種とされてきたが、1990年代以降個体数が増加していることが指摘され、ナシやカンキツなどの果樹園で優占する例が報告されており、新たな天敵種として有望視されている。しかし、九州地域での発生例は知られていない。そこで、九州地域でのカンキツ園におけるミヤコカブリダニの発生状況を調べ、ミカンハダニに対する天敵としての利用可能性を明らかにする。 |
成果の内容・特徴 | 1.九州各県の慣行防除および減農薬カンキツ園59園においてミヤコカブリダニの発生状況を調査したところ、県ごとに発生状況は異なるものの、いずれの県でもミヤコカブリダニの発生が観察され、本種は九州地域に広く分布している(図1)。 2.農薬散布体系の違いによって、ミヤコカブリダニの発生状況は大きく異なり、慣行防除および減農薬カンキツ園では、50%以上の園で発生がみられ、無農薬園ではほとんど観察されず、従来からミカンハダニの天敵として知られるニセラーゴカブリダニが多く発生する(表1)。 |
成果の活用面・留意点 | 1.本種は、影響の少ない農薬の選択やカンキツ園内および周辺の生息環境整備などの保護・増強技術を確立させることにより、慣行防除園でも生物防除への利用が期待できる。 |
図表1 | |
図表2 | |
カテゴリ | 病害虫 害虫 生物的防除 農薬 防除 その他のかんきつ |