穂いもち圃場抵抗性検定のための遺伝子型別基準品種の選定

タイトル 穂いもち圃場抵抗性検定のための遺伝子型別基準品種の選定
担当機関 北海道立中央農業試験場
研究期間 1998~2003
研究担当者 平山裕治
白井佳代
吉村徹
木内均(上川農試)
発行年度 2002
要約 レース037を用いる新たな穂いもち検定法により、最近の道内普及品種の穂いもち圃場抵抗性を適正に評価できる。本法を用いて、出穂期および遺伝子型別に北海道の穂いもち圃場抵抗性基準品種を選定するとともに、検定法のマニュアルを作成した。
キーワード 水稲、穂いもち圃場抵抗性、基準品種、検定マニュアル
背景・ねらい
近年、抵抗性遺伝子Pia、PiiおよびPikを複数併せ持つ品種の作付増加に伴い、これらを侵害するレース037が全道的に広まってきた。そのため、従来のいもち病圃場抵抗性検定では菌系の変動に対応できず、適正な圃場抵抗性を評価できない事例が増加した。
そこで本試験では、穂いもち圃場抵抗性検定について見直しを行うために、(1)道内品種の遺伝子型の推定、(2)既存品種の穂いもち抵抗性の再評価と遺伝子型別基準品種の選定、および(3)具体的な検定に必要となる穂いもち検定マニュアルの作成を目的とした。
成果の内容・特徴 1.
「ユーカラ」以前に育成された道内旧品種は、+あるいはPiaを単独でもつものが多いのに対して、「ユーカラ」以降の育成品種では、Pia、Pii
、Pikを複数併せ持つものが多い。
2.
各品種の出穂期と発病程度には緩やかな正の相関関係が認められる(図1)。
3.
レース037を用いた本検定法では、従来方法と比較してPiiを持たない品種では評価はほぼ同じであるが、Piiを持つ品種については評価が低くなる傾向がある(表1)。
4.
中央農試と上川農試で出穂期や抵抗性の判定結果は概ね一致する。
5.
以上の結果に基づき、穂いもち圃場抵抗性の北海道の基準品種として、現在普及する品種を中心に32品種を選定した(表2)。
6.
新たな穂いもち検定法について、真性抵抗性遺伝子型の推定法、圃場設計、誘発方法、調査方法、判定方法のマニュアルを作成した。
成果の活用面・留意点 1.
水稲品種育成における穂いもち圃場抵抗性の評価に利用する。
2.
この基準品種は、Pia、Pii、Pikの抵抗性遺伝子のみをもつ品種に適用する。
図表1 213426-1.gif
図表2 213426-2.gif
図表3 213426-3.gif
カテゴリ いもち病 水稲 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性検定 品種

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる
S