菜豆(金時・手亡)のコンバイン低損傷収穫・乾燥技術

タイトル 菜豆(金時・手亡)のコンバイン低損傷収穫・乾燥技術
担当機関 十勝農試
研究期間 2002~2004
研究担当者 鈴木 剛
発行年度 2004
要約 菜豆仕様の2条軸流式コンバインにより低損傷に収穫でき,作業能率は0.24ha/h程度である。コンバイン収穫菜豆の常温通風乾燥では,堆積高さ50cm以下で途中で撹拌するか,25cm未満の薄層であれば,乾燥後の子実水分ムラを1%未満にでき,にお積み収穫に対して加工適性や官能評価が劣ることはない。
キーワード [キーワード]インゲン,菜豆,収穫,2条軸流式コンバイン,常温通風乾燥,加工適性
背景・ねらい 「菜豆(金時・手亡)の低損傷収穫技術」(平成15年度成果情報)により,大豆・小豆用2条軸流式コンバインの仕様を変更することで菜豆の収穫も可能となったが,残葉量が多い金時や高水分の手亡の収穫や乾燥法については十分検討されていない。そこで,金時の“葉落ち”に関する開花期窒素追肥や気象条件の影響,手亡の成熟期以降の茎葉および子実水分経過,金時・手亡のコンバイン収穫における作業精度や作業能率,さらに乾燥条件と品質や加工適性との関連を含めて検討し,収穫乾燥法を提示する。
成果の内容・特徴
  1. 2条軸流式コンバインの作業速度0.5~0.7m/sにおける「福勝」の収穫損失は0.5~4.7%,損傷粒は0.3~2.5%(皮切れ粒は0~0.4%)である。作業速度0.58,0.65m/sにおける作業能率はそれぞれ0.20,0.24ha/hである。また,金時の成熟期における残葉量は,追肥や登熟後期が高温に経過することにより吸収窒素が子実へ移行されないときに増える。
  2. 金時の常温通風乾燥は,堆積高さ30cm以上,風量比1m3/s・t程度で途中で撹拌するか,堆積高さ25cm程度の薄層であれば,表層と下層との子実水分の差は1%未満になる。検査等級は3等(にお積み収穫は2等)で,入気温度・湿度が20℃・60%程度で平均乾減率が約0.3%/h以下であれば,加工適性や官能評価が劣ることはない。
  3. 手亡の収穫時期における茎水分および葉水分は気象条件に関わらずほぼ一定である。平均子実水分は,完熟期頃では25%程度まで低下するが,その後の低下は小さい。
  4. 2条軸流式コンバインの作業速度0.3~0.6m/sにおける「雪手亡」(子実水分22~25%)の収穫損失は1.4~5.3%,完熟期以降の損傷粒は0.5%以下である。茎水分70%以上では汚れ指数1.2~2.4である。作業速度0.46m/sにおける作業能率は0.24ha/hである。
  5. 手亡の常温通風乾燥では,入気湿度が60~65%程度,堆積高さが16~27cm程度の薄層として風量比を1.2m3/s・t程度に高めれば,表層と下層との子実水分の差は1%未満になる。検査等級は,収穫時に発生した汚粒により4等以下(にお積み収穫は2等)で,平均乾減率が0.2%/h程度であれば,にお積み収穫子実に対して,加工適性や官能評価が劣ることはない。
成果の活用面・留意点
  1. 穀物水分計で子実水分を確認して,収穫作業や乾燥作業を行う。
平成16年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「菜豆(金時・手亡)の低損傷収穫技術」(補遺)(指導参考)
図表1 213452-1.jpg
カテゴリ 加工適性 乾燥 大豆

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