タイトル |
球根花きのコンテナ栽培による作期拡大技術 |
担当機関 |
道立花 |
研究期間 |
2000~2004 |
研究担当者 |
鈴木亮子
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発行年度 |
2004 |
要約 |
アネモネの7月上旬定植では9月下旬から採花でき、コンテナ冷却により年内収量が増加し、良花率も高まる。ラナンキュラスでは短日処理やコンテナ冷却により秋期出荷が可能となり、収量・品質も高まる。チューリップでは1〜6月切りの作期について主要12品種の特性を明らかにした。
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キーワード |
コンテナ、アネモネ、ラナンキュラス、チューリップ、作期拡大
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成果の活用面・留意点 |
- アネモネは7月上旬定植で9月下旬からの採花となり、翌年4月まで採花を続けることができる。夏期にコンテナを冷却すると単価の高い年内の収量が増加し、良花率も高くなる(図1)。品種別ではマリアンヌ系品種よりモナリザ系品種の方が収量は多いが、良花本数では差がない(図2)。コンテナに定植してから9月下旬までは露地で管理でき、秋出し品目の後作としても導入可能である。その際は遮光するなどしてできるだけ涼しい条件で管理する。用土の低コスト化のために木質粉砕物(植繊機スギ間伐材)を利用することが可能である。
- ラナンキュラスは6〜8月に定植すると45~60日で開花する。短日処理を施すと採花は約20日遅れるが、年内収量の増加が顕著であり、良花率も高くなる(図3)。これにより端境期であった秋期にラナンキュラスを出荷することが可能になる。また、夏期にコンテナを冷却すると収量、品質が向上する(図4)。高温期には生育停滞を起こしやすいため、高地温時の定植を避け、その後の管理にも注意する。
- チューリップのコンテナ利用による1月上旬〜2月上旬切りの作期では採花率が品種間でばらつくが、2月中旬切り以降の作期ではいずれの品種も高い採花率を示す(表1、図5)。6月切りの作期では、品種によって芽の伸びすぎや茎折れが発生するため、品種選定に注意が必要である。
[成果の活用面と留意点] 本試験は切り花営利栽培だけでなく、鉢花栽培や家庭園芸、観光施設などでも活用できる。 平成16年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分 「球根花きのコンテナ栽培による作期拡大技術」(普及推進)
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図表1 |
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カテゴリ |
アネモネ
栽培技術
出荷調整
チューリップ
低コスト
ばら
品種
ラナンキュラス
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