てんさい黒根病抵抗性系統「北海90号」

タイトル てんさい黒根病抵抗性系統「北海90号」
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 1999~2005
研究担当者 岡崎和之
高橋宙之
大潟直樹
中司啓二
田口和憲
田中征勝
発行年度 2005
要約 「北海90号」は、国際共同研究により育成した単胚・二倍体一代雑種であり、黒根病抵抗性が「強」で耐湿性が「やや強」である。
キーワード [要約] 「北海90号」は、国際共同研究により育成した単胚・二倍体一代雑種であり、黒根病抵抗性が「強」で耐湿性が「やや強」である。 テンサイ、一代雑種、黒根病、耐湿性
背景・ねらい
    てんさいの主要病害の一つである黒根病は、近年多発傾向にあり、平成11年および平成12年などの多発年次では道内に約5000haの被害面積(根腐病等を含む)におよんだ。黒根病は、糖収量の低下や貯蔵中の腐敗の原因となり、罹病した根部が原料裁断時の障害となるなど、生産現場から製糖過程にわたって大きな被害を及ぼす。
    本病は、排水不良畑、連作畑での発生が多く、高温多雨の年次に発生が多いが、効果的な防除対策がほとんどなく、抵抗性品種の投入による対応が不可欠であるが、未だ抵抗性品種は育成されていない。そこで、北海道農業研究センターでは、黒根病抵抗性品種の育成を進めるため、基準系統の育成を行う。
成果の内容・特徴
  1. 「北海90号」は、ドイツのクライワンツレーベン育種会社との国際共同研究により育成した単胚・二倍体一代雑種系統である。
  2. 「北海90号」は、葉数が多く、葉面縮が少なく、葉色が濃い特徴を有する(表1)。
  3. 糖量は、「カブトマル」よりやや少ないが、不純物価が低く、高品質である(表2)。
  4. 黒根病抵抗性が、既存品種にはない”強”である(表3)。
  5. 耐湿性が、既存品種で最も高い”やや強”である(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 黒根病抵抗性が”強”であるので、抵抗性の基準系統として利用する。
  2. 黒根病の発生状況によっては緊急増殖と販売が必要となるため、品種登録を行う。
図表1 213594-1.jpg
図表2 213594-2.jpg
図表3 213594-3.jpg
カテゴリ 病害虫 育種 耐湿性 抵抗性 抵抗性品種 てんさい 根腐病 品種 防除

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