タイトル |
人工気象器を用いたテンサイ低温出芽性の簡易検定法 |
担当機関 |
(独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター |
研究期間 |
2003~2005 |
研究担当者 |
高橋宙之
田口和憲
岡崎和之
中司啓二
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発行年度 |
2005 |
要約 |
人工気象器を用いて、5℃暗期、15℃明期の12時間交互条件で出芽を検定することにより、低温出芽性が優れるテンサイ品種・系統を20日で検定できる。
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キーワード |
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背景・ねらい |
国産砂糖は、輸入糖との競合から生産コストの削減が必須であり、テンサイ糖業では、コスト削減の技術として直播栽培の拡大が検討されている。しかし、直播栽培は、移植栽培に比べて栽培期間が約40日短く、収量が約15%少ない。従って、収量を確保するには早期の播種が重要であり、低温出芽性が優れる品種を育成する必要がある。また、北海道における優良品種認定試験は、全て移植栽培で実施しており、現状では、直播栽培の特性評価法が全くない。そこで、室内で効率的に実施可能な、テンサイの低温出芽性の簡易検定法を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 人工気象器の環境設定は、芽室における4月下旬の気象条件を想定し、5℃暗期と15℃明期の12時間毎の交互運転とする。容積23リットル(W53cmxL34cmxH12.5cm)の育苗バットに粒状園芸培土を12リットル入れ、播種後、加熱加圧滅菌(121℃、3時間)した床土で厚さ2cmに覆土する(表1、図1)。
- 簡易検定法の出芽期は、圃場における出芽期と有意な相関関係が認められる(図2)。また、簡易検定法によって低温出芽性が優れる系統の選抜が可能である(表2)。
- 簡易検定法を利用して、低温出芽期が安定して早い「北海87号」を選抜した(図2、表2)。
- 検定に要する期間は約20日と短期間であり、周年検定が可能である(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 簡易検定法は、周年検定が可能であり、低温出芽性が優れる品種の育成が促進される。
- 本検定法を用いて、直播栽培で重要な低温出芽性を検定でき、低温出芽性が安定して早い「北海87号」は、検定の基準系統として利用できる。
- 播種深度が不均一であると出芽期に影響を及ぼすので、播種床及び覆土表面が均一になるように注意する。
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図表1 |
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カテゴリ |
育苗
簡易検定法
コスト
直播栽培
てんさい
播種
評価法
品種
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