生産履歴、生産資材情報を電子化管理するシステム

タイトル 生産履歴、生産資材情報を電子化管理するシステム
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 2006~2008
研究担当者 伊藤淳士
喜多孝一
村上則幸
発行年度 2007
要約
    本システムは、手書き記帳された生産履歴情報を電子化し、それらを効率的に管理することを可能にする。また、データベース化した農薬、肥料情報を元に、農薬の使用適否、肥料の投入量、YES!clean栽培での農薬使用状況などの分析を行なうことができる。
キーワード
    生産履歴、生産資材、電子化、データベース、ウェブプログラム
背景・ねらい
    食の安全性への関心の高まりから、生産現場においては厳密な生産工程の管理を行なうために、JA等が中心となり生産履歴の記帳およびそれらの検査を行うことが一般的になってきている。しかし、それらの業務が生産現場の大きな負担となってきている。
    そこで、肥料、農薬等の生産資材情報や生産履歴情報を電子化し効率的な管理を行なうシステムの開発を行なう。
成果の内容・特徴
  1. 本システムは、生産資材、生産履歴に関する情報を電子化し、サーバ上のデータベースに情報蓄積する。それらの情報はインターネットを介して管理ができる(図1)。生産履歴情報は、手書き帳票をスキャナ、OCRソフトウェアを用いて電子化を行ない、データベースへ格納する。それらに要する時間はOCRによる読み取り誤りの訂正作業時間も含めて、帳票(両面)一枚あたり1~2分である。
  2. 農薬は、JPP-NETの農薬データベースを再構築することにより、すべての農薬についての情報が整備されている。肥料は、平成19年11月現在、約1,000件の資材についての情報を収集が完了している。それらの情報はウェブブラウザ上で検索、閲覧することができる(図2)。
  3. 肥料については、2)で収集したデータにより、各生産履歴における肥料成分ごとの総施用量の把握が可能である。農薬については、使用回数や倍率等の登録基準内の使用であったかを自動的に判断することができる。また、北海道内の認証制度であるYES!clean栽培の農薬使用計画に基づいた使用であるかを自動的に判断することが可能である(図3)。なお、これらのシステムは、すべてウェブブラウザ上で使用することができる。
  4. 北海道内の4JA(合計約4,000名の組合員)における3年間の実証試験で、システムが問題なく稼働することを確認している。
成果の活用面・留意点
  1. 本システムは、ウェブサーバの使用を前提としている。システム利用に当たっては、セキュリティ等を確保してウェブサーバを運用できるノウハウが必須である。
  2. 本システムは、生産資材の使用履歴の適否判断等を行なうことができるが、生産履歴の内容を保証するものではない。
  3. 肥料については、利用場面に応じて肥料情報をデータベースに追加する必要がある。
  4. 本システムは、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構の知的財産データベースに「生産資材、生産履歴マネージメントシステム」として登録されている。利用に当たっては、当機構への利用許諾申請が必要である。また、JPP-NETとは別途契約が必要。
平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名及び区分
「生産履歴、生産資材情報を電子化管理するシステム」(普及推進)
 
図表1 213834-1.jpg
カテゴリ 肥料 病害虫 データベース 農薬

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