タイトル |
冬季出荷用ホワイトアスパラガス伏せ込み促成栽培技術 |
担当機関 |
(財)北海道農業企業化研究所 |
研究期間 |
2005~2006 |
研究担当者 |
地子立
志賀義彦(北海道農業企業化研究所)
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発行年度 |
2007 |
要約 |
1年あるいは1年半養成根株の伏せ込み促成栽培と遮光フィルムを用いた無培土栽培技術を組合わせることにより冬季のホワイトアスパラガス生産が可能である。適品種は「ウェルカム」である。
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キーワード |
ホワイトアスパラガス、伏せ込み促成栽培、根株養成、遮光フィルム被覆
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背景・ねらい |
冬季の農業所得確保を目的に新たな冬の特産品を作出することは北海道農業にとって重要である。冬期に出荷するホワイトアスパラガスを北海道の新ブランドとして確立するためにホワイトアスパラガスの伏せ込み促成栽培技術(冬期生産技術)を検討する。
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成果の内容・特徴 |
- 100日前後育苗したポリポット苗を6月上旬までに定植し、11月上旬に根株を掘り取ると「1年株養成法」でも生重1kg程度の根株を養成できる(表1)。供試3品種の中で「ウェルカム」では養成した根株を遮光フィルムで被覆した大型トンネル内に伏せ込むことによって360kg/10a以上の規格内収量が得られる。一方、「ガインリム」は根株生重が軽く、低収である。
- 根株養成に用いる苗は可能な限り生育が進んだものを用いる方が良い。この目的には水温20~30℃、2~3日間の種子浸漬処理が催芽、播種後の出芽勢の向上及び苗の生育促進に有効である。
- 他の作業との兼ね合いから100日育苗が難しい場合や、6月上旬までに定植ができない場合は「1年半株養成法」を用いることで生重1kg以上の根株を養成可能である(表2)。「1年半株養成法」は「1年株養成法」と比較して在圃期間が長くなるため病虫害防除などの栽培管理が増えるものの、育苗管理や定植作業の省力化が可能である。
- 伏せ込み時の温度(気温および地温)は20℃で収量性が高い(表3)。
- 本試験成果と他県のグリーンアスパラガス伏せ込み促成栽培での事例を参考に栽培体系を示す(図1)。
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成果の活用面・留意点 |
- 道央地域で12月中旬からホワイトアスパラガスを収穫する場合に活用できる。
平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分 「ホワイトアスパラガス伏せ込み促成栽培技術」(指導参考)
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図表1 |
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カテゴリ |
病害虫
アスパラガス
育苗
大型トンネル
栽培技術
栽培体系
出荷調整
省力化
播種
品種
防除
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