光センサーによるメロン品質(糖度・果肉硬さ・内部障害)の測定

タイトル 光センサーによるメロン品質(糖度・果肉硬さ・内部障害)の測定
担当機関 静岡シブヤ精機株式会社
研究期間 2007~2008
研究担当者 奥村理
発行年度 2008
要約 メロンの選果段階で光センサーを用いることにより、糖度、果肉硬さ及び内部障害(実くずれ果)の測定が可能である。これらの測定は、標準収穫日前後の10日間程度の間に収穫された果実について適用できる。
キーワード メロン、光センサー、糖度、果肉硬さ、内部障害
背景・ねらい
    メロンの選果段階において食味に関連する糖度、果肉硬さの測定や、商品価値が著しく低い障害果の判別を非破壊で実施することは、市場に流通するメロンの品質の安定化につながる。そこで、既に一部で実用化されているメロンの糖度に加えて、果肉硬さ及び内部障害について、測定の可能性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 光センサー(内部品質センサーMIQ-2100、静岡シブヤ精機社製)を用い、標準収穫日(着果日の50日後)6日前から7日後までの間に収穫した「ルピアレッド」の糖度について作成した検量線のSEP(予測標準誤差)は0.53%である(表1、図1)。「レッド113」(標準収穫日は着果日の55日後)について同様の試料を用いて作成した検量線のSEPは0.57%である。これらの値は、既に報告のある官能検査で識別可能な糖度差(1.5%)の半分以下である。
  2. 果肉硬さを測定する検量線のSEPは「ルピアレッド」が12.4N、「レッド113」が14.3Nである(表1、図2)。これらの検量線は、標準収穫日前後の1日当たりの果肉硬さの低下程度から判断して、「ルピアレッド」では収穫日が3日程度、「レッド113」では収穫日が4日程度異なる果実の果肉硬さの差を区別することが可能である。
  3. 「ルピアレッド」の内部障害(実くずれ果)を測定する検量線のSEPは0.64である(表1)。光センサー測定値に閾値(1.6)を設けることにより、全く障害が認められない健全果(指数0)及び障害程度が軽微な果実(指数0.5~1)と市場に流通した場合に問題となる危険性が高いと考えられる障害果(指数3)を精度良く判別することが可能である(表2、図3)。

成果の活用面・留意点
  1. 生産現場においてメロンの選果に利用できる。
  2. メロン品種「ルピアレッド」及び「レッド113」に適用する。
  3. 測定装置として内部品質センサー(MIQ-2100)を用いた結果である。
平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
課題名:光センサーによるメロン品質(糖度・果肉硬さ・内部障害)の測定技術
(指導参考)
図表1 213972-1.jpg
図表2 213972-2.jpg
図表3 213972-3.jpg
図表4 213972-4.jpg
図表5 213972-5.jpg
カテゴリ 障害果 測定技術 品種 メロン 良食味

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