水稲新品種候補系統「北陸148号」の育成

タイトル 水稲新品種候補系統「北陸148号」の育成
担当機関 北陸農業試験場
研究期間 1994~1994
研究担当者
発行年度 1994
要約  「北陸148号」は多収、良食味、短強稈で耐倒伏性が強い中生の粳系統である。兵庫県では南部の「コシヒカリ」の一部に、三重県では「大空」に替えて、京都府では丹後地域の「コシヒカリ」等の一部に替えて普及を予定している。
背景・ねらい  北陸、関東以西の温暖地の早期、早植え地帯にかけては育成地では中生にあたる「コシヒカリ」に作付が集中している。また、温暖地の普通期作の熟期の早いものとしては育成地では晩生の「日本晴」に作付の偏重が認められる。この両品種の熟期幅は大きく、育成地の成熟期では天候により1か月近くの開きを生じることがある。
 したがって、この中間の熟期を埋める極良食味、多収、安定生産性の高い品種を育成、普及を図ることにより、熟期配分の適正化、作業の効率化を図ろうとした。
成果の内容・特徴
  1.  「北陸122号」(後の「キヌヒカリ」)を母とし、「北陸120号」を父として昭和58年に交配し、良食味、耐倒伏性等の栽培特性を主眼に選抜を繰り返し、育成した。

  2.  出穂期は「コシヒカリ」より3日、成熟期は7日遅く、寒冷地南部における熟期は「中生の中」で、草型は短強稈の中間型で、収量性は高く、極良食味である。
  3.  いもち病抵抗性遺伝子型はPi-iと推定され、葉いもち・穂いもち耐病性はやや強、穂発芽性は中、耐倒伏性は強である。
  4.  兵庫県では平成7年後に県南部の「コシヒカリ」及びその他の品種に替えて、三重県では県下全域の「大空」及びその他の品種に替えて奨励品種に採用予定であり、平成8年以降は京都府などその他の地域での普及も見込まれる。
成果の活用面・留意点
  1.  栽培適地は北陸、東北南部、関東以西であるが、耐冷性が弱いので山間の冷害常襲地帯は除く。
  2.  早期落水、刈り遅れにより登熟及び品質の低下を招きやすいので注意する。
(表1)
図表1 214073-1.gif
カテゴリ いもち病 新品種 水稲 多収良食味 抵抗性遺伝子 凍害 品種 良食味

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