タイトル |
ユリ咲きチューリップ新品種「砺波育成96号」 |
担当機関 |
富山県農業技術センター |
研究期間 |
1973~1994 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1994 |
要約 |
ユリ咲き品種の育成を目標に昭和48年に交配を行い、チューリップ「砺波育成96号」を育成した。花色が濃赤紫色のユリ咲き・大輪である。また、草丈が高く、草姿全体が大型で、促成適応性もあることから、花壇及び切り花用の両面に適する。
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背景・ねらい |
ユリ咲きのチューリップ品種の中で、数少ない紫色の花色で花壇・切り花栽培の両面に適する品種の育成を目標とした。
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成果の内容・特徴 |
- 育成経過
昭和48年、花色が鮮濃紫色で促成適応性のある「デメーター」を種子親、細長く尖った花弁をもつ「チューリッパ アクミナータ」を花粉親とした種間交雑によって得られた実生栄養系の中から選抜した。平成4年から平成6年までの3年間、系統適応性検定試験に供した結果、優良と判定された。 - 特性の概要
- 露地での開花期は4月下旬。花は濃赤紫色のユリ咲き・大輪で草丈が高く、草姿全体が大型であることから、花壇植え及び切り花生産の両面に適する(表1)。
- 12月出し促成栽培において、花飛び株の発生は少なく安定して開化させることができ、ユリ咲きのボリューム感ある切り花が生産できる(表2)。
- 主球の肥大性、分球性ともによく、安定した球根生産ができる(表3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 球根生産では日本海側一帯のチューリップ球根生産地全域、促成栽培ではチューリップ切り花生産地全域にそれぞれ適する。
- 露地開花の際、花弁数が4~5枚の株や花弁に亀裂の入る株が生ずる場合がある。奇形株の切り取りを厳重に行い、球根を貯蔵する際の温度は概ね25℃前後を目安に管理する。
- 球根生産する際は、球根肥大が旺盛であるため、ほ場裂皮が多くなる傾向があるので、5月中旬以降の球根肥大期における土壌水分をpF2.0から2.3に維持する。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
新品種
チューリップ
品種
ゆり
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