TTC(トリフェニルテトラゾリウム塩)染色による水稲種子籾発芽能力推定のための調査条件

タイトル TTC(トリフェニルテトラゾリウム塩)染色による水稲種子籾発芽能力推定のための調査条件
担当機関 富山県農業技術センター
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 TTC染色による水稲種子籾の発芽能力を推定するには、半分に切断した種子籾を濃度0.025%・温度30℃・暗黒下・1時間浸漬により完全に赤色に染色した胚の比率を調査する。
背景・ねらい TTC染色による水稲種子籾の発芽能力推定法は、以前から発芽試験を補う手段としてよく用いられてきた。従来法の調査条件であるTTC液浸漬温度:室温又は30~35℃・TTC液濃度:0.1~1.0%・TTC液浸漬時間:2~4時間では発芽能力の有無を判別する手段としては有効であるが、実用的な発芽率を推定することはできなかった。
 このため、TTC染色を用いる際の再現性の高い調査条件の開発が求められていた。
成果の内容・特徴
  1. 種子籾の胚を均等に半分に切断するために、あらかじめ種子籾を温度20℃・40時間以上(従来室温16時間)浸種し、種子籾水分27%以上にすることが必要である(図1)。
  2. 切断した種子籾をTTC溶液に浸漬する際の温度は30℃・光条件は暗黒下とする(表1,2)。
  3. 切断した種子籾をTTC溶液に浸漬する際の温度は30℃・光条件は暗黒下とする(表1,2)。
  4. TTC溶液の濃度は0.025%ととし、1時間浸漬後に完全に赤色に着色した胚の比率(染色率)を調査する(図2)。
  5. 上記染色率を知ることにより種子籾の発芽率を推定することが可能である(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 水稲種子籾の発芽能力の判定は発芽試験を基本とし、発芽試験の効率化を図るための補足的な推定手段としてこのTTC染色法を活用する。
  2. 対象となる種子籾は「コシヒカリ」とし、播種に用いられる前年に採種され、休眠打破後播種までの期間とする。
  3. サンプル数は1回当たり30粒程度で2反復以上とし、サンプルが乾かないよう1回当たり15分以内で切断する(15分で普通30粒、慣れれば50粒程度切断可能)。
  4. 推定に用いるTTC溶液はその都度調整する
図表1 214173-1.gif
図表2 214173-2.gif
図表3 214173-3.gif
カテゴリ 水稲 播種 光条件

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