大規模潤土直播水稲栽培におけるイネいもち病の省力的防除

タイトル 大規模潤土直播水稲栽培におけるイネいもち病の省力的防除
担当機関 北陸農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 北陸地方の平坦部水稲栽培における葉いもち発病盛期は、6月下旬から7月 下旬までである。このような地域の大規模潤土直播栽培における省力的葉いもち防除 法として、カルプロパミド水和剤を粉衣した催芽種子の播種が有効である。
背景・ねらい 個人防除の弱体化や航空防除抑制への要望などから,機械移植栽培では育苗箱施薬用の残効性の長い薬剤の開発と利用が進められている。直播栽培においては育苗箱施薬が困難なことから、これに代わる省力で環境への影響が少ない防除技術の開発が求められている。そこで、これら残効性の長い薬剤の種子粉衣によるいもち病防除効果について検討する。
成果の内容・特徴
  1. 北陸地方の平坦部水稲栽培における葉いもち発病盛期は6月下旬から7月下旬までである。
  2. 直播栽培においては,催芽種子にカルプロパミド水和剤を10a当たり100gになるように湿粉衣し、翌日に播種することによって7月下旬まで葉いもちを防除できる(表1)。この方法従来の水面施用や生育期散布に比べ省力的な防除法である。
  3. 7月下旬から8月上旬の上位葉の葉いもち発生が少なく、かつ出穂期が好天の時には薬剤粉衣した催芽種子の播種によって穂いもちの発生も抑制できる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 過酸化水素剤の種子コーティングを行っていない催芽種子を使用している。
  2. 平坦部での試験であり、いもち病の常発地あるいは7月下旬や8月上旬まで葉いもちの発生が続く山間地での有効性は不明である。
  3. 上位葉の発病が多い場合、あるいは出穂期に降雨が多く穂いもちの発生が懸念されるときには、穂いもちに対して別途防除薬剤の散布を必要とする。
  4. カルプロパミドの粉剤、粒剤、フロアブル剤は登録済みであるが、水和剤は未登録である。
図表1 214186-1.gif
図表2 214186-2.gif
カテゴリ 病害虫 育苗 いもち病 直播栽培 水稲 播種 防除 薬剤

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