タイトル |
土壌断面調査結果の活用支援システム |
担当機関 |
福井県農業試験場 |
研究期間 |
1997~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
土壌断面調査結果をコンピュータに入力すると、自動的にデータベース化され、診断と管理対策が導き出されるシステムを開発した。これにより、大量の調査データを迅速に処理し、全県で統一された診断が可能となる。
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背景・ねらい |
近年、土地改良や堆肥施用の減少等により、農業生産の基盤である土壌の理化学性が変化しつつあり、土壌実態に対応した適切な土壌管理指導が求められている。このため、普及センタ-が中心となり、全県的に土壌断面調査を実施中である(3年間で約9000点)。 しかしながら、多くの土壌断面調査を整理し、個々に診断結果を導き出すには、膨大な時間を要する。そこで、コンピューターを用いて調査結果を整理し、診断結果を迅速に農家に還元するための支援システムを開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 地点情報・土壌断面情報の入力・診断・結果印字は、すべて市販のデータベースソフトMicrosoft Access97を用いている(図3)。
- 土壌断面調査結果をこのシステムに入力すると、断面情報が数値データとして蓄積され、同時に入力された情報をもとに土壌タイプの判定と診断を行い、対策を導き出す(図1)。調査結果と導き出された対策で個表を作成し印字する(図4)。
- このシステムの開発により、膨大なデータを整理し、必要な情報をすばやく検索できる。また、データベース化により、県下全域の土壌実態を把握でき、詳細に各地域の土壌管理や施肥管理対策が提示できる。
- 各普及センターで本システムを稼動させることで、全県統一された診断書が作成できる。また、行政・試験場・普及センターのネットワークを利用し、普及センターからデータベースの検索や調査結果の追加ができ、各機関で連携した利用も可能である(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 現在、断面調査結果による診断・対策のみであるが、化学性分析データとリンクすることや、土壌情報のデジタルマップ化を行い、地図上から検索できるシステムに拡張することが可能である。
- 本システムで用いる土壌タイプは生産力を重視した分類で、県内土壌を想定しているので、他県土壌を診断する場合、プログラムを一部改変する必要がある。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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カテゴリ |
施肥
データベース
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