無代かき湛水散播直播栽培における省力的施肥技術

タイトル 無代かき湛水散播直播栽培における省力的施肥技術
担当機関 新潟県農業総合研究所
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 水稲無代かき湛水散播直播栽培において、速効性肥料と肥効調節型肥料を配合して基肥施用することによって、3.5葉期追肥や穂肥など本田での追肥が省略できる。
背景・ねらい 新潟県では、省力・低コスト技術として、種子粉衣を必要としない無代かき湛水散播直播栽培が検討されている。しかし、この方法では代かきしないために初期生育が劣るので、茎数確保のためには追肥が必要となる。基本的な施肥法は、基肥+3.5葉期追肥+穂肥2回と速効性肥料を4回に分施する体系で、本田での3回の追肥作業は大きな負担となっている。そこで、肥効調節型肥料を活用して追肥作業を省略する施肥方法を検討した。
成果の内容・特徴
  1. 肥効調節型肥料LP40の窒素の溶出は、播種後から始まり、3.5葉期に40%前後、幼穂形成期には80%以上が溶出する。LPS100では、最高分げつ期頃から始まり、幼穂形成期から出穂期に全体の約30%が集中的に溶出する。したがって、LP40は、3.5葉期追肥の、LPS100は、穂肥2回分施の代替効果が期待できる。(図1)
  2. 3.5葉期追肥省略技術として、基肥に速効性肥料に加えて、LP40を50%配合して施用することによって、3.5葉期追肥と同等以上の茎数が確保される(図2)。
  3. 全量基肥施肥技術として、基肥に速効性肥料+LP40に加えて、LPS100を配合して施用することによって、速効性肥料の分施体系と同等の収量が確保される(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 新潟農総研・作物研圃場(細粒強グライ土)で、味こだまを栽培した結果である。
  2. 苗立数は、㎡当たり80~150本程度での結果である。
  3. 肥効調節型肥料の割合が高くなると未熟粒の増加や玄米窒素濃度が高まる傾向がある。
図表1 214196-1.gif
図表2 214196-2.gif
図表3 214196-3.gif
カテゴリ 肥料 直播栽培 水稲 施肥 低コスト 播種

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