ドップラー速度計による定幅散布機の散布量制御技術

タイトル ドップラー速度計による定幅散布機の散布量制御技術
担当機関 北陸農業試験場
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 定幅散布機にドップラー速度計を装着し、非接触で対地走行速度を検出するとともに、その信号を用いて粒状肥料・農薬の単位面積当り散布量を一定に制御するシステムを開発した。このシステムにより、スリップ率の変動にかかわらず、資材散布量を均一にすることができる。
背景・ねらい  大区画水田では、定幅散布機を用いた肥料・農薬散布作業が普及しつつある。しかし、車両が軟弱な水稲立毛中の水田を走行する際にスリップ(スリップ率5~30%)が生じ、作業速度の変動とともに、資材散布量も不均一になる問題が指摘されている。そこで、走行速度を検出しながら、それに連動して散布量を自動調節するシステムを開発する。
成果の内容・特徴
  1. ドップラー速度計を定幅散布機に装着することにより、非接触で散布作業速度を検出することができる。また、ドップラー速度計は、対地速度を検出するので、従来のタイヤ回転数から速度を換算する方法では誤差の原因になっていたスリップの影響を受けない(図1)。
  2. 本システムでは、検出した速度をパルス信号に変換し、定幅散布機の繰り出しロールを駆動するステッピングモータの回転制御に使用する(図2)。
  3. 検出速度の精度は高く、実測速度との差は±3%以内である。また、繰り出しロールの回転数は検出した速度に正確に連動する(表1)。
  4. 本システムを用いた大区画圃場での肥料及び農薬散布量は、設定散布量の±5%以内で高精度である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 本システムは、軟弱な水田で定幅散布機を肥料・農薬散布作業に使用する場合に効果が高い。
  2. ドップラー速度計は水面が表れていると作動しないので、本システムを直に、湛水状態での直播作業に適用することはできない。
  3. 播種後20日で100本/㎡以上の苗立ちがあれば、本システムを利用できる。
図表1 214223-1.gif
図表2 214223-2.gif
図表3 214223-3.gif
図表4 214223-4.gif
カテゴリ 肥料 病害虫 水田 農薬 播種

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