植物細胞培養によるカロチノイド生産

タイトル 植物細胞培養によるカロチノイド生産
担当機関 新潟県農業総合研究所
研究期間 1997~2001
研究担当者
発行年度 1997
要約 ツユクサの無菌発芽種子由来の継代培養細胞系から、選抜により橙色のカロチノイド生産培養系を確立した。さらに、増殖と色素生産に合成植物ホルモンを必要としないホルモンフリーのカロチノイド生産株を得た。
背景・ねらい 機能性食品素材は次世代の食品素材として注目され、開発及び利用についての研究が必要とされている。そこで、抗酸化及びビタミン効果物質であるカロチノイドを、天然原料に依存することなく植物細胞培養法によって安定的に生産するため、増殖能とカロチノイド生産能を併せ持つ株を細胞選抜によって獲得すると共に、食品素材としてより望ましい、合成植物ホルモン不要の生産系を確立する。
成果の内容・特徴
  1. ツユクサ無菌発芽種子由来の培養細胞株(白~淡黄色)をMS基本培地(pH5.7)+
    オーキシン(NAA 2.0mg/l),サイトカイニン(BA 0.2mg/l)+3% SUC,5000 lx 12hr 光照射条件下で継代培養を続け、出現した黄橙色細胞の選抜を行った。カロチノイド生産能と増殖能の両方を備えた株は継代開始後の、46代(約3年)経過したカルスから得られた(表1)。
  2. ホルモンフリー培地で増殖するカロチノイド生産株は、合成植物ホルモン(NAA,BA)を含まない培地に直接移植し、選抜・継代を繰り返すことにより得られる(表1)。
  3. 培養細胞が生産するカロチノイドの種類は多様であり、TLC分析では2スポット、HPLC分析では5ピーク以上確認される(図1、2)。
  4. カロチノイド生産株の産生成分は、起源植物であるツユクサのカロチノイド成分と直接的な比較はしていないが、TLCスポットの抽出物のVISスペクトルやHPLCでの標品分析などから、Lycopene(赤橙色)を主成分とし,α-Carotene,β-Carotene(黄色)を含有するものと推定される(図1、2)。
成果の活用面・留意点
  1. 実用化に向けて、細胞が生産するカロチノイドの分析・調査、生産濃度及び培養効率(液体培養等)の向上等の詳細な条件検討が必要である。
図表1 214271-1.gif
図表2 214271-2.gif
カテゴリ 機能性食品

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