タイトル |
DNAマーカーを利用したいもち病真性抵抗性個体の選抜法 |
担当機関 |
新潟県農業総合研究所 |
研究期間 |
1997~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
いもち病真性抵抗性個体を選抜するために日本型稲品種の戻し交雑集団をRFLP分析した結果、Pi-k 保有個体の選抜には RFLPマーカー L190とR1506が、 Pi-z 保有個体の選抜にはR2171とC235が有効であった。
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背景・ねらい |
コシヒカリのいもち病真性抵抗性同質遺伝子系統作出は戻し交雑法を利用し、世代毎に抵抗性の確認を行なう必要がある。従来、抵抗性は苗の段階でいもち菌の胞子を接種し、病斑の有無により判定を行なってきたため、目的の遺伝子が導入されたかどうかの確認や、複数の抵抗性遺伝子を導入する場合は判定が困難な場合がある。そのため、DNA分析によっていもち病真性抵抗性個体を選抜する方法を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 真性抵抗性 Pi-k保有個体の選抜にはコシヒカリ/越みのり(真性抵抗性遺伝子Pi-k 保有)にコシヒカリを3回戻し交雑した集団を供試した。Pi-z保有個体の選抜にはコシヒカリ/新潟早生(真性抵抗性遺伝子 Pi-z 保有)にコシヒカリを3回戻し交雑した集団を供試した。
- 真性抵抗性 Pi-k保有個体の選抜にはコシヒカリ/越みのり(真性抵抗性遺伝子Pi-k 保有)にコシヒカリを3回戻し交雑した集団を供試した。Pi-z保有個体の選抜にはコシヒカリ/新潟早生(真性抵抗性遺伝子 Pi-z 保有)にコシヒカリを3回戻し交雑した集団を供試した。
- RFLP分析において越みのりと同じ遺伝子型( L190:3.5Kb、 R1506:16Kb)を示す個体を選ぶことにより、Pi-kを保有する抵抗性個体が選抜できる(図1、表1)。
- RFLP分析において新潟早生と同じ遺伝子型( R2171:6.8Kb、c235:5.0Kb )を示す個体を選ぶことにより、Pi-zを保有する抵抗性個体が選抜できる(図2、表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- コシヒカリの同質遺伝子系統育成(真性抵抗性Pi-k及びPi-z )に利用できる。
- 本RFLPマーカーの利用はコシヒカリと越みのり及び新潟早生との組合せのみで、他の組合せではRFLPが検出できないことがある。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
いもち病
DNAマーカー
抵抗性
抵抗性遺伝子
品種
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