タイトル |
イネの遺伝子および分子マーカーを染色体上で検出できるFISH法 |
担当機関 |
北陸農業試験場 |
研究期間 |
1994~1997 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1997 |
要約 |
FISH法を用いて分子マーカーおよび遺伝子を染色体上へマッピングすることによって、染色体の物理地図作成が容易になる。
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背景・ねらい |
蛍光in situハイブリッド(FISH)法は染色体上の遺伝子の位置を可視化し、染色体物理地図を作成する上で有効な手段である。近年イネ高密度連鎖地図の構築が進み、遺伝子と連鎖している分子マーカーが多く得られるに従い、それらの分子マーカーについても実際の染色体上の位置を明らかにすることが重要な課題となっている。そこでイネ科の植物の中でも最も小型の染色体を有するイネにおいて病害虫抵抗性等の遺伝子および分子マーカーを染色体上で高感度に検出できるFISH法を開発し、染色体上にマッピングする。
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成果の内容・特徴 |
- YAC(399kb)、BAC(150kb)、Cosmid(35kb)、RFLP(1.29kb)の各DNAクローンを再現性よくイネ染色体上に位置づけるFISH法の開発によりイネの遺伝子および分子マーカーを可視化できる。
- イネにおいて複数の遺伝子を染色体上に同時に位置づけるマルチカラーFISH法をイネにおいて開発したことにより、染色体上の遺伝子間の位置関係を明らかにできる(図1)。
- 高い空間分解能が得られる伸長DNA鎖上でのFISH法の開発により、DNA配列長が測定できる(表1)。
- イネの遺伝子、例えばいもち病抵抗性遺伝子、白葉枯病抵抗性遺伝子をイネ染色体物理地図へマッピングすることにより、染色体の物理地図作成が可能となる。
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成果の活用面・留意点 |
- これらの技術は、クロモソームウオーキングやコンティグマップ作成において有効な情報を得る手法として威力を発揮する。
- 遺伝子・DNAの染色体上の位置を可視化するFISH法は、広範囲な作物に応用する事が可能となる。
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図表1 |
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図表2 |
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カテゴリ |
いもち病
害虫
カラー
抵抗性
抵抗性遺伝子
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